3連勝で貯金１の広島・新井貴浩監督が小園海斗や高橋昂也に伝えたかったこと…

2025年05月05日: 編集部

画像は新井貴浩監督（左）と小園海斗

５月５日　〇４－０ヤクルト（神宮球場）
広　　島　００１　０００　３００・４
ヤクルト　０００　０００　０００・０
広島通算30試合15勝14 敗１分け（３連勝で貯金１、３位変わらず首位巨人まで１・５差）
18時開始・３時間15分、28,555人
相手先発　●小川泰弘６回６安打１失点
広島本塁打　ファビアン３号ソロ
ヤクルト本塁打　－

広島スタメン
一番センター野間峻祥
二番サード羽月隆太郎
三番レフトファビアン
四番ライト末包昇大
五番キャッチャー坂倉将吾
六番セカンド小園海斗
七番ファースト田村龍弘
八番ショート矢野雅哉
九番ピッチャー高橋昂也３回39球１安打無失点
〇鈴木健矢（８試合１勝）
H島内颯太郎
森浦大輔
塹江敦哉
栗林良吏

広島が６投手による完封リレーで３連勝をマークした。

４年ぶりに一軍で先発した高橋昂也は３回１安打１四球。キャンプ、オープン戦を通じて中継ぎで存在感を示していたが枠の関係で二軍スタートに。ただ、４月29日の二軍戦（ナゴヤ球場）で先発して３回１失点ピッチング。ローテの谷間になるこの日に向けてGOサインが出ていた。

ヤクルト打線は左腕に合わせて岩田幸宏、武岡龍世の一、八番以外は右打者。広島二番手は右サイドの鈴木健矢で、広島ベンチの策がはまったかっこう。

広島にとっては九回、４点差で登板した栗林良吏の好投もプラス材料。前日４日の中日戦（マツダスタジアム）も九回、５点リードで登板して球数12でテンポ良く３人を打ち取ったが、この日はさらにフォークを多めに投じてわずか９球で２三振を奪い、本来のスタイルを取り戻しつつある。

本来のスタイル、の話で言えば小園海斗もいっしょ。ベンチスタートで出番なしだった前日から、きのうのきょうでどうなっかというと…

「六番セカンド」とやや控え目？な復帰戦ながら、１安打２四球１盗塁。七回の二死一、二塁ではキャッチャーが小さく弾いたのを見て三塁を狙ってタッチアウトになったが、これはチームの約束ごとなのでノープロブレム。

当然、試合後の新井貴浩監督はサプライズ登板の高橋昂也を褒め、続いて小園海斗の奮起も評価した。

ドラフト６位入団の指揮官は現役時代、およそ一軍レベルではない、と言われながらも一発の魅力を見初められ、やがてスタメンに名を連ねるようになった。だが、三振また三振…で一時は自ら二軍行きを申し出たこともあったという。

主砲・金本知憲の阪神FA移籍で四番の座を引き継ぐと、そこでもまた試練の日々が訪れる。打てない、勝てない、スタンドのファンから痛烈なヤジが飛んでくる。そんな重圧の中、とうとう「四番失格」の烙印…。

開幕を迎えても控えに甘んじる中、それでも「赤い心」イコール強い心を持ち続け、東京ドームの大舞台で再び柵越えを連発する逞しさを取り戻し、ホームランキングへの道すら上り詰めた。そんな自身の過去に今の選手たちの姿を重ねつつ、時代は変われども変えてはいけないものをどうやって伝えていくか。

「グラウンドで弱い姿が見受けられた」小園海斗がスタメンを外れたのは１試合だけ。新井流の厳しさには優しさが同居していることを小園海斗は気づいているだろうか…（ひろスポ！取材班＆田辺一球）

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