画像は岡本駿(資料写真)
5月12日 〇5x-4巨人(延長12回)(マツダスタジアム)
巨人 000 011 020 000・4
広島 111 010 000 001・5
広島通算35試合18勝16敗1分け(巨人を勝差で抜き2位浮上、首位阪神まで2差)
18時1分開始・4時間13分、25,419人
相手先発 戸郷翔征5回8安打4失点
広島本塁打 中村奨成1号ソロ、末包昇大6号ソロ
巨人本塁打 リチャード1号ソロ、キャベッジ6号2ラン
広島スタメン
一番センター中村奨成
二番セカンド菊池涼介
三番レフトファビアン
四番ライト末包昇大
五番キャッチャー坂倉将吾
六番サード小園海斗
七番ファーストモンテロ
八番ショート矢野雅哉
九番ピッチャー森翔平5回1/3、90球8安打2失点(自責2)
H森浦大輔
H島内颯太郎
ハーン
栗林良吏
中崎翔太
塹江敦哉
〇岡本駿(11試合1勝1敗)
広島が今季2度目のサヨナラ勝ちで巨人と勝差で2位に浮上した。首位阪神とのゲーム差は2。ペナントレースの約4分の1を消化した広島が、このまま好位置キープで交流戦に突入し、パ・リーグ勢とも互角またはそれ以上の戦いをすれば優勝争いも面白くなる。
4対4の延長十二回、鳴り物応援のない4時間13分ゲームに終止符を打ったのはモンテロのバットだった。一死一、三塁の好機に回ってきた6打席目、巨人8人目石川達也の初球チェンジアップを巧くすくい上げた。突っ込んできたセンター浅野翔吾のグラブから白球がこぼれてヒーローに。初めて上がった本拠地お立ち台では、「サイコーデース!」と叫び、日本語練習の成果もアピールした。
この日、一緒に一軍に戻ってきた秋山翔吾(六回代打出場で三ゴロ)とともに、モンテロはチームの中軸として期待されていた。ふたりは揃って3月30日の本拠地阪神戦で負傷。チームは開幕3戦目にして四番、五番を欠くことになった。
開幕戦の広島スタメン
ライト二俣翔一
ショート矢野雅哉
サード小園海斗
ファーストモンテロ
センター秋山翔吾
レフトファビアン
セカンド菊池涼介
ピッチャー森下暢仁
キャッチャー曾澤翼
この日の広島スタメン
センター中村奨成
セカンド菊池涼介
レフトファビアン
ライト末包昇大
キャッチャー坂倉将吾
サード小園海斗
ファーストモンテロ
ショート矢野雅哉
ピッチャー森翔平
開幕戦の相手、村上頌樹の前には4タコで、打球が外野に飛ばなかった。2戦目は2三振と1四球。3戦目ではトータル10打席目で初ヒットを記録したものの、次の打席で空振り三振。ブンブンと振りまくるから、とうとう左脇腹が悲鳴を上げた。傷めたのは初めての部位で、それだけ無理なスイングを続けていたことになる。
離脱中には僚友、ファビアンの目覚ましい活躍に学んだ。直接の助言にも耳を傾けなげら、日本の投手の特性を改めてインプットして来るべき日に備えてきた。打順が四番から七番に下がったのも良かった。ムダな力が抜けて、ヘッドの効くスイングで全打席に立つことができた。「全打席内容も良かったので…」と試合後、新井貴浩監督も”合格印”を出した。6打席中、5度外野へ弾き返した。五回の左前打も追い込まれてからのアウトローのフォークを柔らかく拾えた。
モンテロの復帰を祝うかのように、右打者ふたりに一発が出た。二回には中村奨成が4年ぶりとなる1号ソロ。五回には代役の四番から四番定着の過程にある末包昇大が6号ソロ。打ったのはともに巨人エースの看板がグラついている戸郷翔征から。4月11日のマツダスタジアムで10失点KOした右腕に対してこの日も容赦しなかった。
試合はしかし、八回のハーンがキャベッジに同点2ランを許して延長勝負となった。両軍ベンチが展開を読みながらブルペン陣をつぎ込む中、広島ベンチは最後に残っていた鈴木健矢と岡本駿の選択肢から後者を指名した。
「抑えることだけを考えてマウンドに立ちました」という岡本駿だったが、口で言うほど生易しいものではなかったはずだ。同じ巨人相手に1日の東京ドームでは延長十二回、吉川尚輝にサヨナラ打を許していたからだ。
だが、ルーキーの中でただひとり”戦力”としてチームに帯同し続ける右腕はタフだった。その吉川尚輝を二ゴロに、代打重信慎之介を空振り三振に仕留めて、あとアウトひとつ。猛打賞で勢いのある増田陸には詰まった当たりをレフト前に落とされたが、最後はキャベッジを一瞬ヒヤリとさせられる右飛に打ち取りプロ1勝目となった。(ひろスポ!取材班&田辺一球)
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