ホームスチール失敗の広島連敗…SNS時代の新井貴浩vs藤川球児、は仲直り？でも、遺恨試合はこの先も続く？

2025年05月19日: 編集部

画像は新井貴浩監督（資料写真）

５月18日　 ●１－３阪神（甲子園球場）
広島０００　１００　０００・１
阪神０００　００２　１０X ・３

広島通算40試合21勝18敗１分け（阪神に連敗で１・５差２位）
14時１分開始・２時間46分、42,597人
相手先発　〇伊原陵人６回４安打１失点
広島本塁打　－
阪神本塁打　－

広島スタメン
一番センター中村奨成
二番セカンド菊池涼介
三番レフトファビアン
四番ライト末包昇大
五番キャッチャー坂倉将吾
六番ファーストモンテロ
七番サード小園海斗
八番ショート矢野雅哉
九番ピッチャー玉村昇悟●（６試合１勝４敗）５回１/3、80球６安打２失点（自責１）
森浦大輔
島内颯太郎
中崎翔太

広島は甲子園に乗り込み初戦を取ったあと阪神に連敗。１日天下のあと、首位まで１・５差になった。

先制したのは広島。４月の対戦で５回４安打零封されプロ1勝目をプレゼントしたルーキー左腕の伊原陵人から末包昇大が犠飛を上げた。

先発の玉村昇悟は五回まで自分のペースで投げていたが六回に４安打を集中され途中交代。レフト・ファビアンのファンブルで追いつかれる不運もあった。

ただ、注目すべき点はほかにある。

広島はその直前、表の攻撃でホームスチール失敗を”やらかした”。奇策は100%成功することが大前提だ。自ら試合の流れを手放した。

場面はツーアウトで三塁に中村奨成、打席には末包昇大。１ボールのあとホームに突っ込んだ中村奨成はあっさりタッチアウトになった。この日、79球目を投じた伊原陵人も、リードする坂本誠志郎も冷静な対応だった。

左腕投手の死角を突いて、勝算あり、と踏んでの広島ベンチの策ではあった。だが、それだけか？

この日、試合前のメンバー交換で両監督が視線を合わせて握手、さらに互いに頭を下げたことがすぐにネット上で話題になった。１、２戦では視線すら合わせていなかったからだ。

昔ならいざ知らず、スマホ時代はファンの共有するコンテンツ（ネタ）はバズればすぐにテレビ、新聞の比ではない拡散力を見せる。早めに矛先を収めた今回の措置は”ヒット”だ。

前回の3連戦最終戦、4月20日の甲子園球場では八回、広島の新人岡本駿の投球が坂本誠志郎への頭部死球となり、両チームが入り乱れるシーンを展開した。激高した藤川球児監督が”切り込み隊長役”？になっていた。

今回、岡本駿は坂本誠志郎に頭を下げに行き、選手間ではすでに解決済の案件だったが、指揮官レベルではそうもいかなかった。

学年で言えば新井貴浩監督が４つ上で、ともに実働20年。現役時代の”存在感”は互角と言っていいだろう。

阪神時代には2008年から2012年までの５シーズン、同じ釜の飯を食べた仲ではあるが阪神→メジャーリーグ→阪神という経過を辿った藤川球児監督と、広島→阪神→広島という極めて特異な経歴を持つ新井貴浩監督では、立場的な違いは明白だ。

そう、新井貴浩監督は甲子園空間においては外様以外の何ものでもない？

外野から見た場合、幼少期から優しい性格で知られる新井貴浩監督が今回ような行動に出たからには、それなりの理由があるし、藤川球児監督にとっても、黙ってはいられないモノがあった、という事情が俯瞰できる。

まだ４分の３近く残っているペナントレースで、両陣営は持てる戦力と作戦を駆使して相手より上に行こうとするだろう。藤井彰人ヘッドという頭脳を有する広島ベンチがホームスチールを慣行したのも、たぶんそういうことではないか？

次に両者が当たるのは交流戦直前のマツダスタジアム。勝率8割に迫る広島の本拠地で、今度は藤川球児監督がどんな手を使い、ライバルを叩きに来るだろうか…（ひろスポ！取材班＆田辺一球）

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田辺一球広島魂｜note

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