崇徳1993年以来のセンバツ切符手中に、決勝の相手は広陵に快勝した高川学園…第145回秋季中国地区高等学校野球大会

2025年11月01日: 編集部

画像は高等学校野球連盟旗

第145回秋季中国地区高等学校野球大会決勝（11月１日、山口県宇部市・ユーピーアールスタジアム）

崇　徳　２００　０００　０８・10
倉敷商　０００　０００　００・０
（８回コールド）

崇徳（広島２位）が倉敷商（岡山１位）に10―0の大差でコールド勝ちしてあす２日の決勝に進んだ。決勝の相手は高川学園（山口４位）。崇徳の決勝進出は優勝した1992年以来。崇徳は翌1993年のセンバツに出場して以来、甲子園とは縁遠くなっている。

この秋季大会の結果は、来春の選抜大会の出場校を選考する際の資料となるが、中国地区の一般選考枠は現状では２となっており、決勝に進んだ２校が選ばれる可能性は極めて高いと見られる。

予想外の大差となった崇徳－倉敷商戦だったが先発して八回途中まで投げた倉敷商先発の角田陸の失点は９ながら自責４だった。

崇徳は初回、14番をつけた六番・平田悠の中前適時打で２点を先制したが四回にはスクイズを失敗するなどして七回までゼロ行進。一方、崇徳のエース左腕・徳丸凛空は七回まで散発３安打と踏ん張った。

迎えた八回、崇徳は無死二、三塁と追加点のチャンス。ここで球数が嵩んだ角田陸は投げたあとマウンドに前のめりに倒れ込み大暴投となって貴重な追加点。そのあとは満塁として連続適時打のあと徳丸凛空も自ら会心の右越え２点三塁打。ちゅピCOM野球解説の達川光男さんは「大谷のような感じですね、投げて、打って、走って…」とコメントした。

倉敷商はここでエース右腕の角田陸をベンチに下げたが、けっきょく八回だけで８点が入って勝負あり、となった。

崇徳・藤本誠監督の話
崇徳学園の学校関係者のみなさま、そしてOBのみなさまの悲願だったと、つくづく感じております。また、みなさまのお力添えをいただいて、オール崇徳で勝ち取った勝利だと本当に感謝しております。ありがとうございました。
相手のピッチャーが素晴らしいピッチャーだと思っておりまして、なかなか低目の変化球を振っていると相手の術中にはまってしまうのでは？と考えまして、低目は捨てて高目を積極的に振っていこうと指示しました。
（八回の大量点は）たまたま、こっちに運が転がってくれたなと思ってます。

崇徳・新村瑠聖主将の話
新チームになって、ずっと中国大会で頂点に立つというところを目標にやってきたので、ここは通過点なんですけどとりあえず甲子園に近づいたということでとても嬉しいです。（徳丸投手とバッテリーを組んでいて）彼はピンチになるほどギアが上がるので、後半ピンチになるたびにギアが上がったように感じます。みんなには六、七、八回がポイントになるんじゃないかなと話していたので、そこをしのぎ切れたのは大きかったと思います。中国大会頂点に立つということでやってきたので、まだまだ発展途上のチームですし、まだまだ詰めが甘いところもあるので、また鍛え直して強いチームを作っていきたいと思います。

決勝に進んだ両校の戦績は以下のようになっており１位校を２つ倒した高川学園は崇徳にとって強敵、ということになる。

崇徳（広島２位）
８－１桜が丘（山口２位）（７回コールド）
５－０関西（岡山３位）
10ー０倉敷商（岡山１位）

高川学園（山口４位）
８－２広陵（広島１位）
10－０鳥取城北（鳥取１位）（５回コールド）
２－１下関国際（山口１位）

何より高川学園は初戦で広陵をあわやコールド負け、というところまで追い込んだ。

この夏の広島大会決勝で崇徳は広陵に２ー１で敗れて夏の甲子園には届かなかった。しかも１ー１同点からの延長タイブレーク負けだった。

さらにこの話はそこでは終わらず、広陵は部員の暴力事案が問題視され、あろうことか8月10日に自ら夏の甲子園大会期間中にも関わらず出場辞退して広島に戻ってきた。広島大会決勝から15日後のことだった。崇徳サイドの思いは、いかほどのものだったのか…

広陵は出場辞退したのちの事後対応について、公式会見も開かぬまま公式戦に復帰、秋季広島大会を勝ち上がって中国大会にコマを進めたがそこまで、だった。広島１位で新聞などでは優勝候補と散々持ち上げられていた広陵がミス連発で早々と消えて、しかもその広陵に勝った高川学園と崇徳が決勝でぶつかる。勝てば中国地区代表として11月にある明治神宮大会に出場する。（ひろスポ！広島スポーツ100年取材班＆田辺一球）

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第145回 秋季中国地区高等学校野球大会 決勝（11月１日、山口県宇部市・ユーピーアールスタジアム）

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