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2019年01月21日
編集部

中国新聞のあの一面記事で大騒動…広島サッカースタジアム問題の本質見る目と市民・県民・サポーターの声今こそ、きっと平和の軸線も泣いている…

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平和の軸線
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    ダグ

  • レッドヘルメット

トップ画像にあるのは、2016年の夏、基町小学校の5年生児童5人が平和学習に取り組む中で造った素晴らしい模型。爆心地から北側に1キロの範囲で被爆樹木や街の様子を形にした。赤い糸は「平和の軸線」で中央公園をまたぎ、基町小学校の真上も通る。今回、紹介する以下の様々な記事の中には「平和の軸線」のへの字もない。大人たちは、大事な視点を欠いたまま、それぞれの都合によってのみ論じているのではあるまいか?

平和の軸線
www.motomachi-e.edu.city.hiroshima.jp/school/school-characteristics/peace-line/peace-line.html

 

広島のサッカースタジアム問題は少しは進んだのか?

先に答えを述べておく。ノー!だ。

ひろスポ!では2018年12月3日に次のニュースを報じた。

広島サッカースタジアム建設へ、大きく前進…松井市長「今後ともサンフレッチェ広島のご意見を聞きながら、しっかりと取り組んでいくということをお約束申し上げます」
hirospo.com/pickup/51874.html

この記事の要旨はこうだ。

・ヘッドラインで「広島サッカースタジアム建設へ、大きく前進…」としたが、ひろスポ!で、過去、そんな言い回しは一度も使ったことがないので使ってみた。

・ただ、それだけの話…ではなくて、12月3日にあったサンフレッチェ広島「感謝の夕べ」で、昨年まではこの会場で話の出なかったスタジアム問題について松井市長も久保允誉会長も触れた。

・なので、間もなくサッカースタジアム問題につい松井市長が「前進」を匂わす発言をすることになる。

…というもの。

大事なのは、松井市長が「前進」を匂わす発言、としていることだ。

そう、匂わせるだけ…???「大きく前進」としたのは単なる皮肉に過ぎない。

報じる側はその行間に過去、現在、未来においての真理を追求しつつ文字を打つ。いくら追求しても終わりはない。

1月10日付の中国新聞。その一面、しかも「中国新聞」の文字の隣りに「中央公園最終候補地へ」の大きな見出しをとった。

これで大騒ぎになった。騒いだのは基町の住民、広島市役所の担当部局や副市長以上、そして中国新聞自身、だ。

なぜ、この記事が出たかはすでにこの日の時点でひろスポ!では書いた。誰の話を聞いた訳でもない。その文面と、中国新聞が必死で後追いすることになった日本経済新聞の動きを見ていればすぐに分かる。新聞記事にひろスポ!特殊なスキャナーをかければ怪しげな部分だけ浮き上がってくる…???

ひろスポ!関連記事(1月10日掲載)
広島サッカースタジアム問題、「漂流」の末に広島市、松井市長が辿り着いたのはやはり「中央公園」だが市民・県民・サポーターらの声にもよーく耳を傾けて…
hirospo.com/pickup/52908.html

ひろスポ!関連記事(1月10日掲載)
サッカースタジアム問題、日経が報じた中央公園一本化の余波と後追いメディア、サンフレ山本社長は「街中」のみコメント
hirospo.com/pickup/52926.html

上の記事は、中国新聞の「後追い」を痛烈に皮肉るつもりで書いた。この記事に踊らされて広島市役所に集まってきた在校各局もしかり、だ。

中国新聞の記者はこの10日の紙面が出るや否や基町に”謝り”に出向いている。「寝耳に水、なぜ、こんな記事が出るのか」という住民側の怒りに対して、記者は上からの圧力で書かないといけなかった、との主旨の発言をした…ひろスポ!の取材に対しての基町住民はそう答えている。

新聞はどんどん軽いものになっている。ただ、それだけの話ではあるのだが…

「内容がない。見出しだけ。でも読者はこれを読んで、ありゃ(スタジアム建設場所は中央公園に)決まっとるじゃないかと思う。副市長にも言うたら、書いてくれな、と止めたんじゃ、と。区によっては一面にこの記事は載っていない。間に合わんで締め切りが遅いところが載っている」

「新聞言うたら、基町の高齢者は中国新聞。朝日、読売、毎日を取りよるもんは少ない。これを記事にして何のメリットがあるんか。広島市から聞いとりもせんことを、正月明けの深山会頭の個人的意見があるだけで書きよってから…」

これもまたほかでもない、基町の現場で聞いた声だ。中国新聞はカンペキ見透かされている。

中国新聞は1月11日の21面で「サッカー場大きな節目」「広島県・市など中央公園最終候補地へ」の見出しをとり、2013年以降のスタジアムを巡る動きを年表にした。記事も長々と書かれているが、目新しさはゼロだ。

さらに11日の28面でも「広島サッカー場中央公園最終候補地へ」「来月以降トップ会談」の見出しで「2月以降にも」という曖昧な期日を”指定”しつつ松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭の3者で建設候補地を一つに絞ったあとサンフレッチェ広島の久保会長にその案を受け入れてもらう、という流れを紹介している。

中国新聞はさらに1月12日の30面で、「サッカー場来月にも決定」「広島市長」「住民生活が第一」の見出しで続報を報じている。しかも日本経済新聞が10日付ですでに掲載した住民視点に立った記事を”中一日”空けて掲載する念の入れようだった。

12日の記事では「いろんなスケジュールを考えれば、来月という言葉も出てくる」という松井市長の、最終候補地決定に際してなんともまどろっこしい談話が紹介されている。それにしても「いろんなスケジュール」とあるが、その照準はあくまで4月の市長選に合わせあるだけ、だろうに。

また、記事では中央公園を候補地として絞り込む可能性について「そのような進捗状況ではない」との松井市長の言葉も併記している。

この記事を読んだ基町住民は「いったい何が言いたいのか、書きたいのか、ええ加減にしてくれと言いたい」と声を上げている。まったくだ。意味不明。

中国新聞では1月16日、今度は湯崎知事の声を拾い、サッカー場「速やかに」の見出しをとっている。ここでも「現段階でいずれかに絞り込んでいる段階ではない」の言葉が紹介されている。

こうして列挙していくと、やはり浮かび上がってくることがある。

それは、どこに決まるにしても、一番大切な広島市民、県民の声がほとんど聞かれないままになってしまうということだ。基町住民は「反対」の立場で声を上げ続けているが、それは市民のほんの一部であって、新スタジアムはみんなで使うもの、であるはずだ。

事実、基町住民と3者側との話し合いの中でも、幾度となく基町以外の人たちの声も聴いて欲しい、との声が上がっている。

メディアが一番にやるべきは、広島でスポーツ、サッカー、子育て、教育文化、イベント・音楽、などに関わるできるだけ多くの人たちの声を集めることではないか?残念ながら市議会も県議会も十分に機能してはいない。

安倍内閣について通信社などは頻繁にアンケート調査を実施している。サッカースタジアム問題での民意はどうなっているのか?地域のオピニオンリーダーたちが今やるべきことはまさに”そこ”、である。

ひろスタ!特命取材班

ひろスポ!参考記事
広島サッカースタジアム問題「旧広島市民球場跡地」支持率70%越えの市民・県民らの声、広島市文化スポーツ部に持ち込まれる(2016年11月6日掲載)
hirospo.com/carp/33722.html

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