「ひろスポ!」では、4月22日の試合前に広島・前田健太、巨人・菅野の栃木・宇都宮清原球場での投げ合いの結末を次のように予想した。
前回4月9日の”直接対決”(マツダ)では菅野が初回、安部、菊池の一、二番に連打を許し丸の内野ゴロで失った「スミ1」が決勝点になった。
菅野はこの試合、8回7安打完投。一方の前田は3度、得点圏に走者を背負いながらも粘り強く投げ続けて7回6安打の無失点ピッチングだった。
ただ、前田は前回15日のヤクルト戦(松山坊ちゃんスタジアム)で石山と投げ合い、逆に「スミ1」を許して8回完投しながら今季初黒星…。
「スミ1」に笑い「スミ1」に泣いた前田にとっては昨年9月3日の前橋での巨人戦で手痛いツーランを浴びた「一番長野」は要注意。
一方の菅野も前回対戦で3安打されるなど大の苦手にしている「一番安部」との対戦が待ち受ける。
クオリティスタート成功率100パーセント右腕同士の激突…、果たしてどんな結末となるか…???
…そして結果はやはり「スミ1」で、今度は菅野に軍配が上がった。前田は2試合続けて「スミ1」の罠?にはまったかっこう。
ただ初回の失点は「対菅野用」に一番に入った「サード安部」への坂本の強い打球がツーバウンド目でグラブを弾きタイムリーになったもの。
そして八回、今度はレフト・アンダーソンの目測を誤った落球が招いた無死三塁のピンチで菅野の勝ちが風前の灯に…。そこから一死一、三塁となり打席には前田の代打・小窪。
菅野はここも空振り三振に仕留めて二死まで漕ぎつけ迎えるバッターは、この試合が始まるまでのトータルの対戦成績18の9と打ち込まれている安部…。
その初球、快音とともに打球はレフト前へ、と誰もが思った瞬間、ショートの坂本がミラクルキャッチ。菅野が両手を突き上げて、体中で喜びを表現したことは言うまでもない。
この日投じた球数は前田が7回108球、菅野が8回110球。
試合後、巨人・原監督が「(前回の前田との投げ合いが)彼のエネルギーになっている。両投手ともいいピッチングした」とコメントした通り、勝利投手を2週間前に前田にもっていかれた菅野の強い気持ちが運をも引き寄せ、そして「スミ1」の逆襲でエース対決を五分に戻した。