広島のエース、前田健太が”らしさ満載”のピッチングで交流戦明けのリスタートを今季初の完投勝利で飾った。
序盤から150キロを超えるストレートと宝刀スライダー、それにツーシームやチェンジアップを操り六回までに許したヒットはわずかに2本。(二回、ロペスにレフト線に落とされた二塁打と、三回のDeNA先発井納の中前打)
初回に1点、三回に1点、さらに七回にも味方打線の援護を受け3-0で迎えた七回に先頭・梶谷に二塁打を打たれ二死からバルディリスに右前打適時打されたが、八回、エルドレッドのエラー絡みで招いたピンチも踏ん張り9回を119球で乗り切った。
これでチームは通算4000勝、前田健太自身は昨年の8月から続くビジター連敗記録を7で止めた。
この日の横浜スタジアムは間断なく小雨が落ちるあいにくの空模様。「雨に弱い」「ビジターで勝てないのは図太さに欠けるから」「大事な試合で勝ち切れない」 …などなど。
目の肥えたカープファン、そしてカープ女子からもこの試合の前まで4勝5敗と黒星が先行するエースに厳しい声があがっていたのも事実だが、ほとんど相手打線に自分のスイングをさせないこの日のピッチングには文句のつけよう?もなく、何よりも広島の最大の弱点とされるブルペン陣の出番なしでの”強制終了”は見事のひと言!
レフトを中心に赤く染まったスタンドからは「まえーだ・け・ん・た」の大コールが沸き上がり、交流戦10連敗からの流れを変えるべく必勝態勢で臨んだDeNAベンチは顔色なし、だった。