4万2000人を超える甲子園で広島が阪神に一矢報いた。
四回、阪神先発のメッセンジャーから新井貴浩が先制タイムリー、七回には會澤が、九回には木村昇がそれぞれ安藤、呉昇桓からタイムリーを放ち3-0で勝ってチームの連敗を3で止めた。
好調阪神打線を完封リレーで封じ込めた會澤のリードも冴えた。
「これまでの経験を引き出しから出して、似た場面で思いつきでないリードをすることが大切…」と薮田、戸田、大瀬良、中崎を引っ張り、最後は笑顔で勝利の輪の中に加わった。
それにしても今夜の広島バッテリーの粘りは驚異的だった。
プロ3度目の先発となった薮田は三回の二死満塁、四回の一死満塁をことごとく切り抜けた。
五回から2イニングを投げた戸田も立ち上がり一死一、二塁とされたがマートン、上本を退けた。
大瀬良は七回、二死一塁でゴメスを中飛に、八回の一死一塁で新井良太、狩野を抑え込んだ。
中崎は先頭の代打関本に左前打されたあと、鳥谷にも内野安打を許して無死一、二塁、一発出れば同点のピンチに大和をインフィールドフライ、全4打席出塁の福留を二ゴロ併殺打に仕留めた。
右肩炎症などで登録抹消中の黒田を欠き、エース前田健太の中4日での阪神戦登板も回避される中、大瀬良24歳、あとの3投手は22歳という若い顔ぶれで一日早い”フレッシュオールスターリレー”。
球宴明けもこのメンバーがフル回転してくれるようだと、後半戦への”宿題”となった借金4完済も早そうだ…。