広島がマツダスタジアムで移動前練習を行った。
広島はあすからのクライマックスシリーズ、ファーストステージで2年連続の阪神”粉砕!を目指すが、そのためには第1戦の先発が予想されるメッセンジャーを攻略する必要がある。
今季は4度対戦してメッセンジャーの2勝2敗、対戦防御率3・12だが、総じて広島打線はメッセンジャーを打てていない。
9の3で打率3割3分3厘の丸が一番よく打っており、次が14の4で打率2割8分6厘の菊池。全144試合にスタメン出場したこの二人とメッセンジャーは互角の戦いを繰り広げそうだが、あとは松山でも8の2、エルドレッドが7の1の4三振などと”迫力不足”。ホームランはエルドレッドの1本だけだ。
中でも厳しいのが堂林。13の1の8三振と完璧に抑え込まれている。
ただ、この日の投内連係の練習でサードのポジションに最初に入ったのは堂林だけ。ショートに木村、田中、梵の3人が固まりセカンドには菊池と小窪、ファーストがエルドレッドと松山だった。
8日、宮崎県日南市であったみやざきフェニックス・リーグ、ロッテ戦では相手の先発が左腕投手の植松だったためスタメンは以下のとおりだった。
一番ライト・鈴木誠也
二番セカンド菊池
三番センター・丸
四番ファースト・エルドレッド
五番レフト・ロサリオ
六番ショート梵
七番サード・小窪
八番キャッチャー・石原
九番DH・堂林
先発は福井
昨日のフェニックス・リーグ、ヤクルト戦を雨で流した広島は対右投手用のスタメンを試さないまま、あすのメッセンジャーとの対戦を迎えることになる。
「調子のよい者を使う」ことで今季を戦ってきた野村監督はその方針を貫いたことで手ごたえを強調しているが、反面、たとえば9月、10月は一番バッターが日替わりの様相を呈して打線の繋がりを欠くなど、ここにきて大きくマイナスに働きかねない課題も浮上している。
昨年のCS、ファーストステージ第2戦では0-1で迎えた六回に先頭の菊池が二塁打。梵が送ってキラが右越え同点二塁打、そのあと暴投も絡んでエルドレッドが勝ち越し打を放った。
昨年の悔しさを胸にマウンドに上がるメッセンジャーに対して、広島打線が勝機を見い出すためには菊池・丸の前後を打つ打者の出来不出来がカギになる。