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2015年01月20日
編集部

カープ女子のみなさんへ、「黒田博樹投手の広島時代」第14回、ミスター完投、黒田を取り巻く環境を大きく変えたマーティー・ブラウン監督(2)

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広島のエース黒田博樹の素顔」第14回

ミスター完投、黒田を取り巻く環境を大きく変えたマーティー・ブラウン監督(2)

 

山本浩二監督のもとで黒田が投げた5シーズン。それは「ミスター完投」と呼ばれる剛腕の歴史にほかならない。

2001年 27先発12勝8敗、防御率3・03、190回で13完投

2002年 23先発10勝10敗、防御率3・67、164回3分の1で8完投

2003年 28先発13勝9敗、防御率3・11、205回3分の2で8完投

2004年 21先発7勝9敗、防御率4・65、147回で7完投

2005年 28先発15勝12敗、防御率3・17、212回3分の2で11完投

 

ちなみに広島の現エース、前田健太の野村監督のもとでの5シーズンの先発数、投球回数、完投数は…

28先発215回3分の2で6完投
31先発216回で4完投
29先発206回3分の1で5完投
26先発175回3分の2で3完投
26先発187回で1完投

黒田は5シーズン合計で919回3分の2を投げ、前田健太は同じく1000回3分の2を投げている。

昨今の前田について「あの数字ではエースではない」などという声がファンや関係者からあがっているのは承知しているが、黒田以上の”剛腕”を備えた人材がそうそういるはずもない。前田は紛れもなく国内最高峰の右腕と言ってもいい。

ただし、完投の数は黒田の47完投が前田の19完投を大きく引き離している。これはもちろん山本監督と野村監督の先発投手に対する考え方の違いによるところが大きい。

山本監督が現役バリバリでプレーしていた1975年のチーム初優勝前後には「ミスターパーフェクト」「元祖剛腕」の異名をとる外木場義郎がいた。

入団4年目の1968年には45試合に登板して40先発で19完投、そのあと15完投、13完投2完投、11完投、10完投と続きチームが3年連続最下位に沈んだ1974年には44試合に投げそのうち38試合に先発して21完投18勝16敗。そして初優勝の原動力となった1975年は41試合中40試合に先発して17完投で20勝13敗。しかも前年の310回3分の1に続いて287回も投げた。

センターの守備位置からエース外木場の背中を見守っていた山本監督がこのころの経験を踏まえてエースに対するイメージを作り上げていったことは容易に想像できる。しかも当時は他球団にもそれぞれ先発完投型のエースが大勢いた。

江夏豊、堀内恒夫、星野仙一、平松政次、松岡弘…、ミスター赤ヘル、山本浩二は先発完投型の各球団のエースを打ち崩し、そして首位打者、ホームラン王、打点王のタイトルを重ねていった。

こうした背景を探っていけば、カープ黄金期を支えた主砲の意思により、黒田はおよそ20年遅れでかつての各チームのエース像を地で行く投球スタイルを身に着けたことになる。

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