神宮大会出場を決めた環太平洋大学
第46回明治神宮野球大会、大学の部への「切符一枚」を巡り10月24日、倉敷市のマスカットスタジアムで中国・四国地区代表決定戦が行われた。
広島六大学の覇者近畿大学工学部と中国六大学優勝の環太平洋大学、それに四国地区代表の高知大学が総当たりで戦い、2勝を挙げた環太平洋大学が5年ぶり2度目の出場を決めた。本大会は11月13日に開幕する。
胴上げされる環太平洋大学の野村昭彦監督
小郷主務も胴上げされた
第1試合
高知大学2x-1近畿大学工学部
バッテリー:高知大学は柴田翔-加賀爪、近畿大学工学部は大野-坂本
(戦評)近畿大学工学部は最優秀選手賞の辻駒を温存、大野を先発に立てて臨んだ。大野は期待に応えて再三、得点圏に走者を背負いながらも粘り強く投げ続けて五回まで無失点。すると五回まで1安打の打線は六回、足を絡めて貴重な先制点。そのまま逃げ切り、かと思われた九回、大野が先頭の四番・小笠原にぶつけたのが運の尽き。そのあと四球に自らの悪送球も絡み同点にされると、さらに四球を許したあと一番・柴田一にサヨナラ内野安打され、ミスミス勝ちを取り逃した。
第2試合
環太平洋大学2x-1近畿大学工学部
バッテリー:環太平洋大学は和田-高祖、近畿大学工学部は辻駒-坂本
(戦評)
広島六大学2季連続Vながらあとのなくなった近畿大学工学部は必勝を期して辻駒を投入。環太平洋大学の先発はベストナインの和田と注目の投げ合いになった。四回まで両軍無得点で迎えた五回、近畿大学工学部は一死から七、八番の連打と死球で満塁のチャンスを作りベストナイン受賞の一番・岩城の内野ゴロの間に待望の先制点。しかし環太平洋大学は八回に追いつき九回も先頭の五番・浦木が中前打。これが辻駒からチームが放った4本目のヒット!送りバント成功のあと七番・後藤も中前打で一、三塁。ここで九回からレフトの守備に入った岡田がレフトにサヨナラ犠飛。近畿大学工学部は2試合連続のサヨナラ負け…の悪夢を見た。
第3試合
環太平洋大学2-0高知大学
バッテリー:環太平洋大学は宮本-志賀、高知大学は益原、柴田翔-加賀爪
(戦評)勝った方が代表切符を手にする一戦は環太平洋大学・宮本のひとり舞台。高知大打線から八回までに10個の三振を奪い許したヒットはわずかに1本。九回も一死から連打されたがそのあとを抑えて完封でチームに勝利をもたらした。三回を除きことごとく先制機を逃していた打線は六回、相手のミスに乗じて先制、七回には二番・沖繁が貴重な適時打を放った。
環太平洋大学は11月14日、強敵の関西5連盟第1代表と対戦する。