プレミア12が11月8日、札幌ドームで開幕する。侍ジャパンの初戦の相手は宿敵・韓国。先発する大谷(日本ハム)の投球に注目が集まる。
しかし先のプエルトリコとの強化試合2戦ではその第1戦に先発した前田健太(広島)の右腕がピカイチだった。
国際試合の一発勝負でこそ、その力量が試される。前田は3回を投げ8つの三振を奪い、許したヒットは1本だった。
前田は広島のエースとしてここまで7季連続で素晴らしい成績をあげてきた。
昨季オフにはポスティングによる「メジャー挑戦」が実現するかに思われたがチーム事情などを考慮して”先送り”とされていた。
そして今季、前田は29試合で15勝8敗、防御率2・09の成績を残し最多勝のタイトルと2度目の沢村賞に輝いた。
八月以降、「優勝」を狙うチームの勝負どころではさらにその凄味が増した。
11試合で7勝1敗。唯一の負けは9月19日の中日戦(ナゴヤドーム)、4回8安打7失点で大炎上したが、この日だけはしぶとい相手打線に対して力勝負にこだわり過ぎた感がある。
だが、この試合を除けば合計76イニングで自責7。防御率は0点台ということになる。そしてあの中日戦がなければ防御率のタイトルも十分に射程に収めていた。
さらにこうして前田の記録を改めて見直しているとひとつの重大な「事実」に気づく。
球数だ。
八月以降は一度も130球を超えていない。6月に1度、7月にも1度、130球越えがあるのに「勝負どころ」で一度もなし。その中で最多は10月7日の最終戦。ただしやはり7回125球でマウンドを降りている。
最終戦ではこのあと二番手の大瀬良が八回に打たれ、クライマックスシリーズ進出を取り逃す結果になった。いまだにファンの間では「どうして大瀬良?」「使った監督の方が悪い」という声が“渦巻いて”いる。だが、前田が続投するという選択肢もあったはずだ。
しかしそうはならなかった。
「マエケンには球数制限があった」
そういう声があってもおかしくはない。
メジャー進出を見据え、クオリティスタート最重要視の投球スタイル…。
ちなみに前田は今季、クオリティスタート失敗はわずかに3度だけ。メジャーから高い評価を受ける理由もそこにある。
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