「肩はもう問題ない」と力のある真っ直ぐを投げ込んだ中田
広島が2月12日、日南キャンプで2度目の紅白戦を行った。
広島の日南キャンプは主力組の天福球場と若手らが主体の東光寺球場の2カ所で行われている。両球場は4キロほど離れているが、主力組に昇格しようと思えばその距離以上に道のりは険しい。
今回は東光寺で調整する今村、飯田、中田の3人が天福球場に呼ばれ、紅白戦で緒方監督ら一軍首脳陣のチェックを受けた。
その中で一番、光ったのがプロ8年目を迎えた右腕、中田の投球内容だった。菊池、丸、田中、堂林ら打者6人を完璧に抑え”復活ぶり”を印象づけた。
中田はドジャース前田健太と同じ大阪府出身。これまで前田の背中を見て学び、2014年には中継ぎで66試合に登板した。だが昨年は右肩の状態が思わしくなくわずか5試合に投げたのみ。
その悔しさを胸に1月末には前田と一緒に自主トレを行い、送別会では涙を流した。
その「マエケンさんの訓え」を胸にまずは上々の紅白戦試運転を行った中田は「天福球場で投げるためにここに来たわけじゃない。今季はシーズンを通して上で投げるためにやっています」とコメント。米国アリゾナ州グレンデールで未知なるキャンプに臨む前田に負けない、充実したキャンプを送ることを誓っていた。