プファンの魂!ライトスタンド残存の旧広島市民球場跡地、「サッカースタジアムを建てて野球、サッカーが盛り上がればいい!」の声がカープファンからもあがる
旧広島市民球場跡地にサッカースタジアムを建設することは多くの市民・県民・県内外のサポーターの願いである。
それを目に見える形にしたのが、1月26日午前中にスタートした、ひろスポ!新サッカースタジアム取材班「市場調査」…
「そんなに言うなら!?市民・県民・サポのみなさんに聞いてみよう!広島の新サッカースタジアム建設場所は宇品か?旧広島市民球場跡地か?」
である。
ネットを通じて世界中から「ジャッジ」を募った結果、2月8日時点で「旧広島市民球場跡地」を希望する声24人、どちらでもない2人、広島みなと公園を支持する声はゼロとなっている。
ひろスポ!記事
広島の新サッカースタジアム建設場所、「民意」は顕著!宇品推す声ゼロ、旧広島市民球場跡地推す声24票、福岡はアジアのゲートウェイに、広島は何を目指す?
hirospo.com/pickup/26284.html
これは先ごろ発表された、サンフレッチェ広島の目指すHiroshima Peace Memorial Stadiumプロジェクトのスタジアム建設の狙い、理念と重なっている。
サンフレッチェ広島の目指すスタジアム建設の狙い、理念は以下のとおり。
「全世界の老若男女を問わないすべてのスポーツファンにアピールし、また、広島の皆様の利益に叶う、さらには広島が世界に誇れるスタジアムが建設される候補地としては、広島市の発展の中心軸であり続けた旧・広島市民球場跡地こそがふさわしい」
「国際試合の開催も可能なサッカースタジアムとしての機能と利便性を追求、地球上で最初の被爆都市となった広島という歴史的経緯と、この歴史を次世代に引き継いでいくことを踏まえ、スタジアムの外観デザインを含む広島平和記念公園との一体運営、世界中から広島を訪れる観光客にとって、広島観光のハブ機能を有するとともに、平和に関するメッセージ発信」
ところが建設候補地の一番手は、港湾関係者が「物流」の視点から強く反対しているにもかかわらず今なお、広島みなと公園だという。
松井市長、湯崎知事、広島商工会議所・深山会頭の3者会談とその作業部会、一部県議会関係者とそれに繋がる木材取扱いなどの企業トップ、あるいは「サンフレッチェ広島が旧広島市民球場跡地に来ては困る」との立場にある企業関係者らが、市場ニーズとは真逆の結論に向け、その歩みを進めているからだ。
だが、ここにきて「市民の声」の一大勢力であるカープファンからも「旧広島市民球場跡地にサッカースタジアムを建設して一緒に広島スポーツを盛り上げればいい」の声が上がり始めた。スポーツ王国の名で知られる広島の土壌やDNAを考えれば自然な話である。
現在、旧広島市民球場跡地には旧広島市民球場ライトスタンドの一部が残されている。旧広島市民球場解体に市民、ファンが猛反発したため、すでに解体を決めていた行政サイドが「ファンの応援風景の象徴」であったライトスタンド一部を保存することで解体の了承を得た形になった。
ところがこの「ライトスタンド」は球場解体以降、高い囲いによって立ち入りが禁止され、今まで一度も市民らに公開されないまま雨風にさらされ今に至っている。
残存するライトスタンドは簡易な保存方法のまま今に至っており、ファンの胸に突き刺さるような悲しい現状となっている
参考
雑記帳@F-Page広島
f-page.txt-nifty.com/blog/2012/03/2-9225.html
しかも2015年1月には、広島市市役所であった都市機能向上対策特別委員会で、旧広島市民球場跡地への整備を市が目指す「屋根つきイベント広場」を中心とした整備プランが示された際、「残存するライトスタンドを解体する」との発言があり、カープファンが激怒したという一件もあった。
ひろスポ!記事
カープファンの魂!旧広島市民球場の残存するライトスタンド一部撤去に私設応援団の新藤会長激怒!
hirospo.com/pickup/13765.html
カープファン、市民に事前説明なく発表された広島市の跡地活用策のパースでは「ライトスタンド」が”消去”されている
要するに広島市は旧広島市民球場を解体するためにライトスタンドを残し、球場がなくなると、跡地に屋根付き広場を整備するためライトスタンドも片づけようとしたことになる。
そんなに簡単なことではない。
カープファンは今でも旧広島市民球場跡地に特別な思いを抱いている。
「広島市民球場跡地利用市民研究会」の古池周文さん、「旧市民球場跡地ライトスタンド保存を望む会」の三宅冨夫さんらは2015年3月、広島市役所に旧市民球場跡地担当課の池田智彦課長を訪ね「広島市の旧広島市民球場跡地利用計画に関する公開質問状」を手渡したが、その後、広島市から確たる返答は得ていない。
ひろスポ!記事
旧広島市民球場、野ざらしの一部残存するライトスタンド、その活用法についての質問状提出
hirospo.com/carp/16352.html
このようにカープファン、市民が旧広島市民球場跡地に熱い視線を注いでいるにもかかわらず、これまで旧広島市民球場跡地は”生煮え”状態のまま”放置されてきた”という見方もできる。現在、旧広島市民球場跡地で不定期に実施されている使用料無料のビール、ラーメンイベントなどはあくまで一過性のものであり、永続的な活用策とは別次元と考えた方がいい。
そこで、こうした経緯を踏まえた上で広島新サッカースタジアム取材班は日南キャンプ地で任意に選んだカープファン5人に聞き取り調査した。自由回答で次のような声が返ってきた。
・ライトスタンドは移設が簡単にできる。ぜひサッカースタジアムに生かして合築(がっちく)して欲しい。
・カープファンも旧広島市民球場跡地にサッカースタジアムができることを応援している。自分の周りのファンはだいたいそういう意見。
・旧広島市民球場跡地にできれば、野球とサッカーが両方観れる、誰が反対しているのか?カープが反対している、とも聞いているがなぜ?Jリーグとの共通チケットとか、マスコットの相互応援とか、もうどこでもやってるでしょ。
・ライトスタンドのことも含めて、広島市は跡地をどうしたいのか?イベント広場なんて市民は望んでいませんよ。あの界隈の人たちもみんな「もう公園や広場はいらない」という考えです。サッカースタジアムにイベント機能などあるんですよね?それならイベント広場なんかより、ちゃんとした施設があってイベントもできるからスタジアムの方がいいに決まっています!
・カープファン、サンフレファン、というか、重なっている人もたくさんいる。何かで見たのですが、エディオンスタジアム広島で満員のスタンドで「スタジアムは旧広島市民球場跡地」と描いた横断幕が…。ならばカープファンも応援しますよ。
・私は、ライトスタジアムの保存の件で活動を今も続けています。カープファンの想いをぜひ、広島市にもそしてサッカースタジアム建設を目指す関係者のみなさんにも知っていただき、その想いも引き継ぐスタジアムが旧広島市民球場跡地にできることを心から望んでいます。そこにカープの歴史、広島スポーツの歴史、戦後復興の歴史を展示するミュージアムをぜひ併設して欲しいですね。
広島新サッカースタジアム取材班