サンフレッチェ広島では3月3日に広島市内で久保允誉会長が行ったHiroshima Peace Memorial Stadium会見で配布された資料をHPにアップした。
www.sanfrecce.co.jp/peace_stadium/
またノー編集の動画もアップされる。
広島県内外のサポーターがこの広島の現状を見て何を思い、どんな行動を起こすか、広島と世界を結ぶ新たな器は、かつての広島市民球場が「奇跡の器」であったなら「平和への軌跡の器」となりえる世界的建造物として広島の新たな顔となる…。
広島新サッカースタジアム取材班
サンフレッチェ広島広報資料は以下のとおり
株式会社サンフレッチェ広島(以下「当社」)は、本日、将来的にサッカーJ1・サンフレッチェ広島のホームグラウンドとしても活用させていただくことを視野に、広島市中区の旧広島市民球場跡地を建設候補地とする「Hiroshima Peace Memorial Stadium」(仮)建設プラン(以下「本プラン」)を発表いたしました。
〈これまでの経緯〉
現在、広島県・広島市・広島商工会議所は、広島市内にサッカースタジアムを建設する場合の建設候補地の選定を進めているところ、最終候補地として、広島市の中心地に位置し、かつてはプロ野球・広島東洋カープのフランチャイズ球場だった「旧広島市民球場跡地」と、広島市の南に位置し宇品港一帯の再開発地域に含まれる「広島みなと公園」の2つが挙げられています。
関係者間では、新設のサッカースタジアムの主たる利用者として、サッカーJ1・サンフレッチェ広島が想定された議論が進んでいる模様であるところ、その候補地は今月末に決定する予定にもかかわらず、昨年初に、多くの課題を残したまま官民サッカースタジアム検討協議会が解散して以来、当社に対する具体的な聞き取り調査などは行われておりません。
一方で、当社にはサッカースタジアム建設を要望する全国からの署名が、これまでに40万件も寄せられております。
そこで当社は、新設のサッカースタジアムでも主たる利用者として想定されている立場として、当社の考えを、サポーターをはじめとする国内外のスポーツファンや広島県民/広島市民の方々にお届けするのは、このタイミング以外にはないものと思い定め、本日、本プランを公表させていただくことといたしました。
本プランは、旧広島市民球場跡地を建設候補地として、当社がこれまでにスタジアム建設に関して様々な場所で提案・提言してきたことをベースに、監督や選手たちの声も反映しながら、新たな検討も加えたものです。
〈建設プランの概要〉
建設プランの検討にあたっては、サッカースタジアムとしての機能面の充実はもちろん、旧広島市民球場跡地というロケーションを最大限に活かし、この場所でしか実現できない使い方を念頭に、クラブの監督や選手たちの声も反映しながら、全世界のすべてのスポーツファンにアピールし、広島そのものの永続的な発展に貢献しうるスタジアムの在り方を追求いたしました。そのポイントといたしましては、以下の7点となります。
(1)地球上で最初の被爆都市となった広島という歴史的経緯と、被爆の体験を次世代に継承していくことを踏まえ、スタジアムの外観デザインを含む広島平和記念公園との一体運営。恒常的な平和に関する情報発信施設も附設
(2)FIFA基準を満たしながら、収容人数を25,000人と想定。良好な交通アクセスの下で、各種国際試合の誘致の可能性も高まるものと期待
(3)広島の町の発展とともに成長するスタジアム。市民参加型のスタジアム建設と運営オペレーション
(4)コンコースを使ったフリーマーケット/音楽イベント/パブリックビューイングといった多目的利用を可能とし、日常的なにぎわいの場を創出。
(5)広島を訪れる全世界からの観光客にとって、観光のハブ機能を保有
(6)都市の中心に位置するがゆえの自己完結型/環境配慮型の防災設備を完備
(7)サポーターの利益向上とクラブ運営における将来的な価値向上という当社のビジネスモデルを基盤とした場合、将来的な経済効果という観点から、当社代表取締役会長・久保允誉(以下「久保」)と、久保が代表取締役を務める当社のメインスポンサー・株式会社エディオンとであわせて30億円程度を拠出。この拠出金額を含めたスタジアム整備費用は、サッカースタジアム単体で140億円と試算。
〈広島みなと公園と旧広島市民球場跡地との収支比較の試算〉
当社は、本年2月19日に公表された広島県・広島市・広島商工会議所作成の「サッカースタジアムの実現可能性調査の実施状況について」記載の概算事業費を基準として、広島みなと公園に新スタジアムが建設された場合のクラブ運営の収支を試算いたしました。
広島みなと公園に新スタジアムが建設された場合の整備費用は多機能部分を含め、総額180億円と試算されており、そのうち借入金が約95億6000万円、これを現在の広島市民球場を建設した際と同じ資金調達スキームで、スタジアム使用料を原資として30年かけて返済していくことになっております。
しかしながら、この前提で、当社公表済の2015年1月期決算数値をベースに計算いたしますと、スタジアム移転による増益効果を見込んでも、移転の初年度から営業利益で最大4億7000万円の赤字が見込まれることが判明いたしました。
他方、旧広島市民球場跡地の場合は借入金が45億円と試算されるところ、上記と同様に当社の2015年1月期決算数値をベースに計算いたしますと、たとえ市街中心部への本拠地スタジアムの移転に伴う入場料の値上げを実施しない場合でも、移転の初年度から少額ながら営業利益は黒字を確保するものと見込まれます。
したがいまして、新しいサッカースタジアムが広島みなと公園に建設されることに決定した場合、それが当社の運営に与える経済的な効果の観点から、当社が新スタジアムをフランチャイズとして使用する考えはございません。
〈今後について〉
本プランで示した多角的な視点と機能を有するスタジアムを作るならば、街の中心部全体の活性化という視点も必要になってくると思われ、今後、スタジアム建設についての議論が、利用者すべての視点も踏まえて、より深まることを期待いたします。
なお、本日、当社ホームページに本プランについての特設ページを設けましたので、そちらもご参照ください。(www.sanfrecce.co.jp/peace_stadium/)