サンフレッチェ広島の関係者らを前にあいさつする湯崎知事
サッカースタジアム問題に松井市長の姿なし、湯崎知事「宇品」強行突破で「事業主体は県???」「すさまじい執念だがサンフレ使わないのに建設?」の声上がる
3月3日にサンフレッチェ広島、久保允誉会長が独自のサッカースタジアム案、Hiroshima Peace Memorial Stadium(仮称)建設へ向けた会見を開いて2週間、状況はまったく変わっていない。
この様子を見てきた関係者からは「市、県、商工会議所の宇品候補地に対する執念は予想を上回って凄まじかった」、「民意とか当事者を尊重する意思は一欠片もない」などの声が上がっている。
3月11日には、前回2月16日に港湾関係者から港湾から作業部会に出した質問への回答報告会がマスコミ公開で開催された。
この時、港湾関係者は3月24日とも言われるスタジアム建設候補地決定を前に、湯崎知事との直接交渉を強く申し入れたが、どうやらそれも「決定後」になりそうな気配。
とにかく「結論ありき」で突っ走っているのが今の作業部会の基本姿勢。作業部会としては、来年度の予算で、有識者と港湾業者を入れた宇品検討協議会を設置して検討を進める方針でいる。
要するに先に「広島みなと公園」で固めておき、あとからおそらく山積するであろう問題の処理にあたる、という。
なぜ、そんなことをする必要があるのか?旧広島市民球場跡地なら、同様に課題が山積しているとしても肝心の資金繰りとサンフレッチェ広島の経営の安定化という最大のテーマはクリアする。
しかもすでにひろスポ!に届いた読者の声にあるように「現在の経営のことではなく、サンフレッチェの将来を見据えてスタジアムを考えないといけない」。
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「現在の経営のことではなく、サンフレッチェの将来を見据えてスタジアムを考えないといけないと思う」
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湯崎知事が各方面の根回しを済ませ、県、市、商工会議所の内々で当初の予定通り広島みなと公園を候補地とすることで合意を見た、との情報がある。さらにこのところスタジアム問題で松井市長の姿が見えていない広島市でも、夜な夜な市議会議員がサッカースタジアム問題で呼び出されたりと水面下では「宇品合意」の下地作りが進む。
港湾関係者との直接面談をあと回しにする一方で、湯崎知事は久保会長との直接交渉に臨むはずだ。しかし両者の発言には大きな違いがあり「宇品ありき」の態度で湯崎知事が臨む限り、両者の溝は埋まることはないだろう。
広島新サッカースタジアム取材班