現状では「一応反対」で「基町は一枚岩」広島のサッカースタジアム建設候補地のひとつに商議所の深山会頭が祭り上げた中央公園やはり”難所”か

2016年11月06日: 編集部

「賛成か、反対か、一応反対」という結論に至ったと話す徳広さん（左）と瀬戸口さん

毎月一度、基町高層アパートなど基町地区の自治会長が集まる定例の会合が１１月６日、開催された。

先月の会合では広島市、県、商議所の担当者８名の来訪を受け入れて、中央公園芝生広場などをサッカースタジアム建設候補地のひとつとして”復活”させた経緯などの説明を受けた。

自治会長２０名はそれぞれの居住区にその話を持ち帰り、住民側への伝達を行い、それぞれの意見も今回、持ち寄って現段階での「反対か、賛成か」を話し合った結果、「一応反対」となった。

話し合いはおよそ１時間、非公開で自治会長２０名によって現段階での結論を導き出した。あす以降、この決定については３者会談側（広島市役所担当者）に伝えるという。

会合のあと、自治会連合会の瀬戸口寿一会長、中村和正副会長、２コア（基町高層アパートは”コア”の呼称で分かれている）の徳弘親利会長（基町社会福祉協議会会長）の３名が報道陣の囲み取材を受け、次のように語った。

瀬戸口会長の話

前回のあと（自治会長の）みんなが住民のところへ持ち返って反対か、賛成か、一応反対となった。４者が言うたことを、いかにもできそうに、あなたらが報道している。そういうことするからね…。今後とも、いろいろ話をしてゆっくり進める。今は質問状を作成する中で、やっぱりみなさんの声をまとめたりしないといけない。市の説明がようないんで、それでいろいろ質問状を出して今後とも時間をかけてやろうということ。あんまりへんなことは報道せん方がええ。事実だけをね。

反対理由を聞かれた徳弘会長の話

いっぱいあるじゃない。人の流れ、騒音、車の流れ、広域避難場所のあの公園をどうするかの問題。この間の地震でも非難する人は公園に行った。写真に撮っておけば良かったと思うぐらいにね。みなさんにはきょうの決定を持って帰ってもらって、今度、運営委員会、実行委員会みたいなものを立ち上げていかないといけいない。これから住民のみなさんの声を吸い上げる。どうしようもない、我々は何も知らされてないから。新聞見て、ほうかいの、という話ばかり。要するに基町は一枚岩でいく。今からスタート。３６００所帯、今減っとるけど、これだけまとめるのは大変。いろんな人が住んでる。まあ大塩平八郎にならんといけん。あんたらも寒いけえ、今度来たときには中に入れてあげるけえ…

中村副会長の話

あんたらも聞いとるじゃろ。スケジュールについては、年内にはしません、今年度末にもしませんとちゃんと市の方から説明あったでしょ。だからこちらも向こうが説明に来るまでゆっくりする。あんたらがわいわい、サンフレッチェがわいわい騒いでも仕方ない。

この３者の声にもあるが、やはり基町住民側としては情報が少な過ぎる、住民の合意形成に時間がかかる、ということで長期化は必至の状況。

実は市・県・広島商工会議所の３者側の中からさえも「深山会頭は基町の現状をよく理解されていなかったのでは？」という声が上がっている。

やはり「中央公園」を建設候補地に無理やり組み入れるという手法は、早期実現が最大のテーマでもあるスタジアム建設に向けて、「広島みなと公園案」同様、とんでもない回り道になる可能性を秘めている…、と考えざるを得ない。

広島新サッカースタジアム取材班

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