記念撮影に応じる新加入選手たち、左から松本泰志、イヨハ 理 ヘンリー、稲垣祥、フェリペ シウバ、工藤壮人、中林洋次
「4つ目のタイトル」獲得へ向け今季に臨むサンフレッチェ広島の2017年シーズン新加入選手発表記者会見が1月14日、広島市中区のホテルであった。
今春、高校を卒業する新人選手はサンフレッチェ広島F.Cユースからすでに昨季、トップチーム昇格を果たしたDFイヨハ 理 ヘンリーと2016年全国高校総体優秀選手のMF松本泰志(埼玉・昌平高校)のふたり。
また2008年から2011年までサンフレッチェ広島に所属したファジアーノ岡山の正GK、中林洋次とヴァンフォーレ甲府での3シーズンでリーグ戦81試合に出場したMF稲垣祥もひな壇で決意を語った。
注目は、昨季シーズン途中で浅野拓磨が抜け、シーズン終了後に佐藤寿人も抜け、昨季のJ1得点王・ピーター・ウタカも抜けるFW陣の救世主となるはずの新外国人、フェリペ・シウバ(ブラジル・サンパウロ州出身、26歳、昨季はブラジルのセアラで28試合4得点)と、元日本代表の26歳・工藤壮人。
左からフェリペ、工藤、中林の即戦力トリオ
中でも柏レイソル時代の2013年にJ1リーグ戦33試合で19得点を挙げた工藤には、はっきり言って”浅野と寿人とウタカを足して3で割った以上の”働きが期待されている。昨季は米国MLSのバンクーバー・ホワイトキャップスで新たな可能性に挑むはずだったがケガもあり17試合2得点と不完全燃焼だった。
工藤の話
早くプレーがしたい。伝統ある紫のユニフォームを着て開幕戦のピッチに立ちたい強い思いでいる。
(広島移籍の)決断に至るにはいろいろな要素があったけど、足立強化部長が会いにきてくれて、広島から代表に戻って欲しいと。僕ももう一度代表に戻りたいと強く思っていたのでそういう言葉を頂いたのは大きかった。
チームの声、強化部長の話から悔しい思いをしたと聞いている。優勝するために何ができるか、それを第一優先にやっていきたい。
(若手への手本としての言動などは)柏ですべてのタイトルを取らせていただき、そういう経験もできているので、ありのままの姿でピッチに立つことで伝わればいい。
正直、本来つけたい番号があったけど、ただいろいろな事情がありJリーグの規定の中で一番大きい50を(背番号に)選んだ。チームのために最大限力を発揮するという思いを込めて50番にしました。
広島には妻と一度、来たことがあります。僕は個人的には食べることが好きなので、いろんな方から広島ではおいしいものが絶対楽しめるといういい情報をもらったんで、サッカーもそうですが私生活も楽しみたい。
足立強化部長あいさつ
会見に先立ちあいさつした、足立修強化部長の話
ファジーノから入ってきてくれた中林選手。J2の日本人ナンバーワンのGKに成長してくれたと思います。GKの競争激化でぜひレギュラーポジションを取って欲しい。工藤選手には日本復帰を選んでもらい我々、非常に光栄に思っています。柏レイソル時代、我々も苦しめられた選手のひとりでスピード、裏への潜り抜け、そういう意味で今シーズン、ストライカーが心配されたと思いますが彼の活躍を期待しています。
フェリペ シウバ選手。ドリブル突破、ラストパス、シュート、そしてフリーキック。攻撃的な軸になれる選手だと思います。我々が非常に苦しんだゲーム、相手に深く守られる中、ドリブル突破できる選手がいなかったので、そういう意味で彼は多種多様に攻撃できると思います。
ヴァンフォーレ甲府から加入の稲垣祥選手。本来ボランチですがディフェンスから前線までどこでもできて、Jリーグでも1、2位を争う運動量です。我々のゲームの流れを活性化してくれると期待しています。
サンフレッチェユースから加入のイヨハ 理 ヘンリー選手。昨年の9月からトップに昇格してトレーニングを積んでいます。類まれな身体能力と攻撃的なスタイルで将来のディフェンスのリーダーとして期待しています。
昌平高校から加入の松本泰志選手。昨年、広島であった全国高校総体ベスト4で主力として活躍しました。主にトップ下、攻撃的MF。将来の攻撃の軸、ゲームメーカーとして期待しています。
中林洋次選手
中林洋次選手の話
(移籍については)非常に悩みましたが30歳でもう一度、J1でチャレンジしたいという思いがあり決めました。お帰りなさいと言われることに、違和感を感じています(苦笑い)。僕が(広島を)離れて5年間で3度優勝、僕の中ですごいモチベーションになり、そういったことを思いながらプレーする5年間でした。(レギュラー争いで)切磋琢磨しながらできる環境、個人として成長したい。タイトルを取ることが最終的な目的でチームがひとつになればと思います。
フェリペ シウバ選手
フェリペ シウバ選手の話
日本に来るのが夢だった。すごく感謝しています。(初めての国外経験になるが)不安より楽しみの方が多い。このチームの勝利に貢献して恩返しがしたいですね。1対1での強さやパス、ゴールへ向かって行く攻撃には自信があります。しっかり連携をとり、戦術を理解して、練習から集中してやっていく。広島の街はとてもきれいでいい街と感じるし食べ物もさっそく気に入ったものに出逢えた。広島での時間を充実したものにしていきたい。(最後は日本語で)タイトル取ります!(拍手に)ありがとうございます!
稲垣祥選手
稲垣祥選手の話
ヴァンフォーレでは毎年、残留争い。その中ですごくいい経験をさせていただいき、また違うタイトルを獲得するための新たなチャレンジができることは魅力的に思います。足立強化部長と話をさせていただき、僕が成長するための環境がこのクラブにあるなと感じました。これまでもそうでしたけど、広島でも厳しいポジション争いになるので、その壁を乗り越えないと。運動量と球際のバトルには自信があります。チームのタイトル獲得に貢献する、それに尽きると思います。
イヨハ 理 ヘンリー選手
イヨハ 理 ヘンリー選手の話
ここからまた新たなスタートでわくわくしています。攻撃ではしっかり後ろから繋ぎ守備では球際だったり選手の攻防で負けない、そういった(広島のサッカーについて)経験をしているところですが、さらに動いていきたいと思います。千葉選手が目標であり、やはり追い越さなければいけない存在だと思っています。起点となるビルドアップが正確で自分で持ち上がることもできますし、タイトで厳しい守備も見習いたいです。
松本泰志選手
松本泰志選手の話
正直、今も夢みたいです。プロになるからには自覚と責任を持って少しでもチームに貢献できればなと思います。アピールポイントは、チャンスメークしつつ、得点を奪いにいけるところ。理想とするのはリバプールの10番、MFフィリッペ・コウチーニョです。その人は憧れのような存在。まだまだ(僕は)技術も精神面も足りない部分がありますが、これからサンフレッチェ広島でいろんな人から多くのことを吸収してビッグな選手になれればと思います。