広島市内でシンポジウムを開催して市民、サポーターらに広島市民球場跡地への新スタジアム建設の必要性を訴えるサンフレッチェ広島の小谷野社長。(画像左端奥)
「スタジアム作りは街作り」の視点から複合型・多目的スタジアムの「街中」への建設が都市の発展や街のにぎわい創出、交流促進による国内外での拠点性アップにつながることを訴える。
www.sanfrecce.co.jp/special/signature/
ただ、地元財界には別の思いを抱く関係者も多く、また行政側も積極的な姿勢を見せないため「早期実現」の声は看板倒れになりつつある。
ひろスポ!の人気記事ランキングトップに11月25日、「J2岡山8位止まり、来季の中・四国J1はまた広島だけ、しかし近い将来北九州が台頭!?、「広島」はハード、ソフト両面でJの手本となるべき存在」が浮上した。
新井貴浩選手の広島へのUターン移籍で、先ごろひろスポ!人気記事ランキング7項目中6項目までが「新井関連」ニュースになるなど、人気記事ランキングは通常、「広島東洋カープネタ」が第1位になることが多い。
ところが今回の第1位はサッカーネタ、しかも遅々として進まない広島のサッカースタジアム建設構想を扱った「社会問題」もので、第5位にも「サンフレッチェのホーム、広島でスタジアム新設への協議会が基本コンセプトすら深く論議できないまま大詰めへ」がランキングされている。
この「第5位」はおよそ1カ月前の10月30日にひろスポ!にアップされたものだが、松井市長の肝入りでスタートしたはずのサッカースタジアム検討協議会が1年半を費やして何ら具体的な結論を導けなくなりつつあることをこの時点で指摘し、その実情について触れており、広島市民、サポーター、サッカー関係者の注目度の高さがうかがえる。
広島市内には「跡地」と呼ばれる”価値を封印されたまま”の空間がそこここに点在し、中でも旧広島市民球場跡地問題は広島市の抱える最大の懸案事項となって久しい。
ここに同じく長年論議の枠から出ることのない「サッカースタジアム問題」が重なりもはや身動きできなくなりつつ中で唯一、頼りになるのはリーダーの決断とリーダーシップ…。
けっきょく行き着く結論はそこに回帰する、ということになるのだが、スタジアム早期完成を臨む40万件を超える署名は今もその数を増やす中、来年春の広島市長選を控え先行き不透明な状況がなおも続く。
文責・新サッカースタジアム問題取材班