野村(画像奥)とともに先発3本柱として期待された大瀬良、日南キャンプ序盤はブルぺンで快調に飛ばしていた、右は畝投手コーチ(トップ画像説明)
宮崎・日南キャンプで調整中の広島の大瀬良が調整ペースのダウンを余儀なくされている。2月16日、キャンプ第4クール(最終クール)初日、緒方監督は22日から始まる沖縄での2次キャンプメンバーから大瀬良が外れることを発表した。
大瀬良は昨季、151回3分の2を投げ10勝8敗の数字を残した黒田の穴を埋める一番手として期待されて日南に入った。
第2クールまでは順調に調整を続けていたが、2月11日、休日明け第3クール初日に右脇腹に違和感を訴え別メニューとなった。
昨年もこの時期にコンディション不良で調整が遅れ気味だった大瀬良はその後、沖縄キャンプで右肘靭帯の損傷が判明して開幕一軍を逃したばかりか、一軍での登板は7月20日までずれ込んだ。
今回「右肘は心配ない」という声が関係者の一致した見方だった。右肘との関連は不明だが、別の部位に歪みが生じた。
「右脇腹痛」としか発表されていないが、おそらく腹斜筋の損傷だろう。上半身の動きを下半身より遅らせることでタメを作り、そこからリリースする指先へと力を伝える。が、球が思うように行かなければ、どうしても体を強く使うことになり捻られる脇腹に負荷が掛かる。それが何度も繰り返されるとそこの筋肉がダウンする。
一昨年に比べて昨年の投球フォームは「小さくなっていた」と見る向きもある。いずれにしても投球フォームを固めきらないうちに今回のアクシデントとなったため、実戦登板まではまだ相当の時間を要することになりそうだ。
今季、連覇を見据える広島は野村、ジョンソンに続く先発3本柱の候補として2年目の岡田、昨季は投手キャプテンを務めた福井、それにドラ1右腕の加藤らの適正も試している。
「柱」と言うからにはひとりで150回以上は投げなければいけない。マエケンが抜けた穴は昨季、野村が見事に埋めた。今回はどうなるか?