練習のあと、輪の中で声を掛けあう朝山正悟選手(中央)
B.LEAGUE B2西地区の2位確保、イコール昇格プレーオフへのワイルドカード…。その行方を決める広島ドラゴンフライズと 熊本ヴォルターズの直接対決、第1ラウンドが6時間後に迫ってきた。TIP OFFは4月29日午後5時、熊本県立総合体育館。
両チーム関係者、選手が特別な思いで迎えるこの一戦。36歳の誕生日まで1カ月ちょっととなった広島ドラゴンフライズの精神的支柱、朝山正悟にとっても大きな意味を持つ2日間となる。
神奈川県出身、ポジションはフォワード/ガード。世田谷学園高校から早稲田大学に進み、日立サンロッカーズ東京(2004年)-オーエスジーフェニックス(2005年)-レラカムイ北海道(2008年)-アイシンシーホース三河(2009年)-三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(2103年)とクラブを渡り歩いてきた。
佐古賢一ヘッドコーチが「広島行き」を決断した時と同じように、「自分のバスケットボール人生をどう進むべきか、どうやっていきたいのかを考えた」。そして2015年7月、「優勝への切り札」と期待されての「広島入り」が発表された。
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佐古ヘッドコーチとはアイシンシーホース時代に2年間、プレーヤーとしての同じ目線で戦った経験を持つ。今回、B2西地区優勝は逃したが、「尊敬する大きな存在」である佐古ヘッドコーチとともにプレーオフに進み、B2初代王者になる夢は残されている。
2016年1月に大きな左膝の手術に踏み切った。昨年9月の開幕から、患部と相談しながらのプレーを続け、そして見事、復活を遂げた。
若い選手の成長を見守りながら、キャプレンとして常にチームに気を配り、時には厳しいことも伝えてきた。もちろん、思うようにいかないことの方が多い。それでも「この1年でB1に昇格するため」に必要なことを負い続けてきた。
熊本ヴォルターズ戦では、チームとしてあらゆる要素が試されることになる。でも、それが終わりではない。もしもB1昇格が成功しても、またすぐにB2に戻ってくるようでは、これまで積み重ねてきたものが薄っぺらになる。舞台が大きくなるほどに、新しい自分たちに出逢えるように…。広島ドラゴンフライズの調整はこの先もずっと続いていく。
朝山正悟キャプテンの話
やることは目の前の試合に向けて集中するだけ。チーム一丸となって、ただひとつ、同じ方向を見つめてみんなで戦い抜く、それだけだと思います。負けられないことはみんな分かっているので、それをコートで、全面に出して、誰かに頼ることなくチーム全員で守って、得点を取りにく。そういう本来の広島ドラゴンフライズらしい戦い方、お互い信頼して、その部分をこの2日間で出せればいいと思っています。