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2018年04月15日
編集部

サンフレッチェ広島、湘南ベルマーレも倒して開幕8戦無敗、J1最強時代の再来か…「日本一3度の底力、そのDNAは残っている」の声上がる

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城福浩監督
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湘南ベルマーレ戦を控えボードを使って説明する城福浩監督(画像手前の左から二人目)の話に耳を傾ける選手たち(トップ画像)

明治安田生命J1リーグ第8節(4月15日、Shonan BMW スタジアム平塚)

サンフレッチェ広島が湘南ベルマーレ戦に2-0で勝利!開幕8戦無敗、かつ4連勝で勝ち点22とした。

前節終了時点の順位(チーム名と勝ち点)
1位 サンフレッチェ広島 19
2位 ベガルタ仙台    14
3位 FC東京      13
4位 セレッソ大阪※   12
5位 川崎フロンターレ※ 11
6位 コンサドーレ札幌  11
7位 柏レイソル※    11
8位 清水エスパルス   9
※は昨季の4強、ACL出場

土日開催の第8節、ベガルタ仙台は土曜日、川崎フロンターレと0-0で引き分けた。FC東京は土曜日、セレッソ大阪に0-1で敗れた。2位から4位が潰し合ったかっこう。同じく土曜日、コンサドーレ札幌と柏レイソルが対戦して2-1でコンサドーレ札幌が勝利した。

この結果、第8節を終えての順位は次のようになった。

1位 サンフレッチェ広島 22
2位 ベガルタ仙台    15
3位 セレッソ大阪※   15
4位 コンサドーレ札幌  14
5位 FC東京      13
6位 川崎フロンターレ※ 12
7位 柏レイソル※    11
8位 鹿島アントラーズ※ 11

ハードな連戦は始まったばかり。この時期、順位をどうこう言うのはナンセンス。

ただし、湘南ベルマーレを相手にした戦いは、関係者が「湘南はボールを持たされていた…」というように、サンフレッチェ広島の狙い通りの展開になった。

前半20分ごろからは湘南ベルマーレが押し気味に試合を進めている感じ…だった。サンフレッチェ広島は実際、下がって守っていた。

前半35分、湘南ベルマーレMF、松田天馬の強烈なミドルが飛んだがGK林卓人が跳ね返した。

前半40分以降も攻めたのは湘南ベルマーレ。アディショナルタイムになって、パトリック、工藤壮人が頭で相手ゴールを脅かしたがバーに阻まれた。

ハーフタイム、城福浩監督の指示は「後半しっかり入って、ワンチャンスをモノにするぞ!」だった。

そして実際、その通りになる。

後半5分、前線から激しく攻めて左CKを獲得。柴崎晃誠がニアに上げたところでパトリックが高い打点から先制ゴールを決めた。その柴崎晃誠と交代で後半18分、川辺駿がピッチへ。

右ハーフからの攻撃をアクセントにして攻めに回るサンフレッチェ広島、2点目もその右サイドに張る川辺駿の右CKからだった。

3人目の交代、開幕からスタメン出場を続ける柏好文から吉野恭平へ。その1分後にCK獲得。ゴール前での競り合いから相手の戻しを青山敏弘がインターセプト。必死にスライディングしてくる相手にワンフェイク入れてのクロス…。そこには再びパトリック。相手GKと交錯する直前に空中戦を制して見せた。

この一戦を記者席から”俯瞰”していたベテラン記者は次のように話した。Jリーグスタート当初から現場を見続け、国内外の日本代表戦も数多く取材した”目”で見る今のサンフレッチェ広島のサッカーとは…

都内在住サッカー担当記者の話

城福さんのサッカーをしっかりやっていますね。ボールを繋ぐムービングサッカー。このスタイル、湘南みたいに体を当てにくるようなサッカーが一番やりづらいんですよね。川崎も2節、ホームで1-1引き分けだったでしょ。川崎も湘南ベルマーレみたいなのは苦手。…ということで、なのかどうなのか、前半は完全に湘南ペース。でも後半セットプレーで先制点。内容が悪くても勝てるサッカーですよね。パトリックもだんだんチームに馴染んできたんでしょうけど、そのパトリックを活かす術を知っている。3度の日本一の底力。メンバーは違っても、何度も日本一になったDNAは残っている。できないことはやらない。できることを「ここは頼むぞ」みたいな、そういう巧さ?したたかさが見えたような気がしましたね。

 

…なるほど、2点目をアシストした青山敏弘はサンフレッチェ広島、J1制覇を経験したその3年間、2012、13、15年にリーグ戦計100試合のピッチに立っている。

スタメン6人が変更された前節を除き、開幕から7戦フルタイム出場の水本裕貴もその3シーズン、リーグ戦計101試合に出場。2012、13年はフルタイム出場だった。

2015年、森保体制3度目のJ1制覇を経験したメンバーは、ほかにもこの年、シャドウで6得点の柴崎晃誠、30試合で4得点の柏好文、22試合に出場した佐々木翔、そして2014年から広島に戻ってきた林卓人がいる。

なお、湘南ベルマーレ戦、後半24分に交代出場したミキッチもまた3度の日本一に欠かせぬ存在だった。

さらに、ヴァンフォーレ甲府時代、城福浩監督の下で鍛えられた柏好文と佐々木翔は開幕から全8戦にスタメン出場し、同じく稲垣祥は前節ベンチスタートのまま試合終了のホイッスルを聞いた以外、常にチームの心臓部として働き続けている。

3度のJ1制覇とムービングサッカーの融合。その過程で理想的な成果が出始めている。

こじつけになる?がサンフレッチェ広島のチームカラーは紫。100年以上も前の1987年(明治30年)創立の、広島県立第一中学校(現国泰寺高校)のスクールカラーである。

サッカー王国と呼ばれた広島の礎を築いた「一中魂」。一中OBで構成される鯉城(りじょう・広島城の別称)倶楽部(鯉城蹴球団)は1924年(大正14年)、1925年の天皇杯を連覇した。

城福浩監督が広島に来てほどなく「城に福がある…」との声が上がっていたが、もしかしたら本当にそうなのか?

サンフレッチェ広島の「ストロング」(城福浩監督)が確かに見え始めたここまでの8試合。J1リーグ戦その前半は今節で折り返しとなり、W杯による中断期間まで残り7試合…。

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