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2018年08月12日
編集部

甲子園100回記念大会の広陵、そして中井監督、二松学舎大付との初戦で3つの犠打決められ接戦落とす

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陵の中井哲之監督(トップ画像)

(第100回全国高校野球選手権大会第8日、8月12日)

昨夏の準優勝校で夏23度の出場を数える古豪・広陵(広島)が第100回記念大会の初戦(2回戦)で姿を消した。試合時間2時間12分。試合後、広陵・中井監督は「あっという間に終わった」と2対5のゲームを振り返ったが、百戦錬磨の名将でもそう。だから甲子園は難しい。

広島の今年の夏は特別で、西日本豪雨災害の影響で広島大会開幕は10日遅れとなった。7月28日、広島新庄との決勝戦を制し、2年連続の夏切符を手にした瞬間、中井監督は泣いていた。

そして昨年夏、甲子園6発の中村奨成(現広島)とともに決勝の舞台に立った広陵ナイン。悲願の夏初優勝を目指す戦いは、あっけなく幕を閉じた。

相手は全国最多132チームの代表として2年連続で甲子園の土を踏む二松学舎大付(東東京)。「チーム打率4割を超す強打」の警戒は当然としても、攻守両面のバランスの良さにおいても手ごわい存在…序盤3回の攻防が広陵の苦戦を暗示していた。

先攻めの広陵は初回、二死一塁から吉岡が二盗を企て失敗した。二松学舎大付の先発は背番号18の2年生左腕・海老原。受けるキャッチャーは1年生ながらU15日本代表にも選ばれた山田。二松学舎大付バッテリーを足でかき回という策は、出だしで躓いた。

逆に広陵先発の森は初回の立ち上がりに2点を失った。ヒット、送りバント、内野安打で一死一、二塁とされ四番・保川に左中間を破られた。

この日の森のストレートは146、7キロを計測。結果的には7回で8つの三振を奪ったが、初回は先頭の右田にそのストレートを右前打された。これでストレートが使いにくくなったのか…。保川には、スライダーがやや内側に入ったところを振り切られた。

2点を追う広陵、二回には先頭の四番・川端が二塁打で出塁。しかし続く金澤の送りバントが小飛球になり、海老原に素早くさばかれて飛び出した二走・河端もアウト。直後に左打者の松本が二塁打、同じく左打者の藤井は外角球見逃し三振。攻撃がチグハグになった。

三回は二死満塁で打席に河端。しかし遊ゴロ。

四回にも死球、左前打、四球で一死満塁のチャンスを築いた広陵。九番・森は二飛に倒れたが一番・高田が左前適時打してついに1点差とした。

すると二松学舎大付もエースナンバーの速球右腕、岸川にスイッチ。吉岡三ゴロで同点ならず。

続く五回、先頭の三番・福光が岸川のストレートをとらえて逆方向へ、打球はぐんぐん伸びてレフトスタンドに飛び込み2対2同点になった。

その裏、二松学舎大付の一番からの攻撃を三者凡退に抑えた森は六回、今度は3者連続三振とピッチングのギアを上げた。一方の岸川も六、七回は6人でピシャリ…

迎えた七回の裏、広陵の守りは二松学舎大付の3つの犠打によって崩された。

無死一塁で八番・山田の三塁線バントが犠打野選となり一、二塁。九番・岸川にも犠打を決められて一死二、三塁とピンチ拡大。打席には右田。ここで森のストレートはまたしても右前にはじき返されて2点を勝ち越されると、その後も送りバント、死球で二死一、二塁とされ、保川に甘く入ったところを左前適時打された。

昨夏、甲子園のマウンドを経験した森にとっては踏ん張りどころの七回だったが、有馬と右田には初球を痛打されて決勝点を奪われた。逆に言えば二松学舎大付打線は、そこを見逃さなかったということになる。

広陵は九回、代打攻勢をかけ、猪多主将の死球出塁などで一死一、二塁までよく粘った。しかし、二松学舎大付の8本を上回る10本の安打を放ちながら、初戦敗退…

もちろん、これで終わり、ではない。広島商ら県内ライバル校と100年以上切磋琢磨してきた広陵の強さはこの先も引き継がれていく。また次の100年間も甲子園にその名を刻み続けるために…

ひろスポ!広島スポーツ100年取材班

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