社会人野球広島大会で初優勝したJR西日本(トップ画像)
第57回社会人野球広島大会(日本野球連盟中国地区連盟など主催)の準決勝と決勝が8月28日、マツダスタジアムであった。
準決勝第1試合はJR西日本が4対0の完封勝ちで伯和ビクトリーズを抑えて決勝に進出。第2試合はカープ二軍が一軍実績のあるメヒアの3ランなどでツネイシブルーパイレーツに9対2のスコアで七回コールド勝ち、大会3連覇に大手をかけた。
注目の決勝は追いすがるカープ二軍を6-5の僅差で振り切ったJR西日本に軍配が上がり、悲願の初優勝。最高殊勲選手には高卒2年目のJR西日本・佐藤直樹が選ばれた。首位打者もJR西日本の春日直登で打率5割3分8厘。カープ二軍のメヒアが敢闘賞。
敢闘賞のカープ二軍・メヒア
決勝戦の舞台に立ったJR西日本は投手力を前面に押し出して試合の主導権を握った。先発の加賀美希昇は序盤3回を無安打に抑え、許した走者は四球によるふたりだけだった。
四回は右アンダースローの前元良太が3人で抑え、五回は左腕の齋藤祐太が外野にも飛ばさせずにまた3者凡退。要するに五回までをノーヒットノーランリレー。プロの打線を継投で抑え込んだ。
カープ二軍先発はドラフト2位ルーキー、19歳右腕の山口翔。最高球速150キロの真っ直ぐにはキレがあったが、初回から春日直登、藤澤拓斗の三、四番が連続ヒットで手応えをつかむと三回、九番・佐藤直樹が高目に浮いてくる145キロの真っ直ぐをジャストミート。これが左中間を抜く三塁打となり、この好機に大卒新加入の一番・大倉卓也が先制適時打した。
先制適時打を放つ大倉卓也
決勝で三塁打2本、1打点、最高殊勲選手に選出されたJR西日本・佐藤直樹
先発して3回ノーヒットピッチングの加賀美希昇
二番手の前元良太はカープ二軍クリーンアップを封じた
三番手で五回1イニングを抑えた齋藤祐太
このあと送りバントで一死三塁として春日直登の左犠飛で2点目。
五回にも佐藤直樹の右中間三塁打から加点したJR西日本は、五回にもカープ二軍・二番手の加藤拓也の乱調に乗じて2点を加え5対0とリード。このあと、カープ二軍打線の反撃に遭い、九回も1点を返されなお二死二塁のピンチを迎えたが、5人目の西川昇吾が3回3分の1のロングリリーフの末、”胴上げ投手”になった。
JR西日本は7月の第89回都市対抗野球大会ではベスト8。9月6日開幕の日本選手権中国地区予選で3大会連続の本大会出場を目指す。