広島の優勝マジックは4。チームはマツダスタジアムでの9連戦に備えて9月18日、本拠地全体練習を行った。
ちょうど1年前の9月18日は広島がセ・リーグ連覇を甲子園で決めた日だった。1979、80年以来37年ぶり、球団史上2度目の連覇達成!
ところがこの日の阪神戦で優勝の立役者のひとりだった安部は、メンドーサの投球を右ふくらはぎに受け、一週間後に精密検査。筋肉と筋膜の間にできた血腫を切除して無念の前線離脱となった。
今季、開幕戦「七番サード」で復活した安部は、しかし8月5日の横浜スタジアム、DeNA戦でまたトラブルに見舞われた。延長十回、三塁の守備で右手に打球を当て、中指を骨折。
この試合、安部は4号ソロを含む3安打。それでも打率は2割2分台。そしてこの試合で決勝打(併殺崩れのニゴロ)を代打で放ったのは西川だった。
西川は安部離脱のあとスタメン・サードに定着、今まさにチーム初の3連覇に向けなくてはならない存在になりつつある。
安部は負傷のあと2週間後にはグラウンドに出て練習を再開。患部の固定も終え9月に入ると打撃練習などのピッチを上げてきた。
チームは優勝目指してここからラストスパートをかけるが、昨季はこの時期首位打者争いさえしていた安部もこのままではいられない。二軍戦で実戦を積み、一軍昇格へ。クライマックスシリーズ、ファイナルステージまであと1カ月。時間との競争になる。