新サッカースタジアム複合型施設から長崎1000万ドルの夜景に直結！スタジアム創りは街創り、広島で言えばスタジアムからそのまま宮島行に乗船できるようなもの…

2018年11月14日: 編集部

市街地から長崎ロープウェイで上る稲佐山を望む（トップ画像）

広島では、ほとんどメディアが報じない「長崎新スタジアム契約」に関する”報告”を続ける。

V・ファーレン長崎の親会社、ジャパネットホールディングスは三菱重工との間で、長崎造船所・幸町工場跡地の売買契約を正式に結んだ。１１月１日のことだ。

この契約に関する、これまでに記したポイントは次のとおり。

・跡地の購入金額は非公開
・V・ファーレン長崎がＪ２に降格してもスタジアム建設は進める
・建設場所は三菱重工幸工場跡地およそ６・８ヘクタール
・２万３千人収容のスタジアムや、３００室マンション、高層ホテル、商業施設などを建設する計画
・新幹線長崎ルートは「２０２２年度開業予定」、スタジアム建設場所はＪＲ長崎駅から徒歩１０分圏内
・長崎市民ら「地元の人々は大歓迎」、反対の声皆無!?
・V・ファーレン長崎の現在のホームスタジアムは諫早市でアクセス面などで課題
・建設場所は平和公園と”浦上川続き”の徒歩圏内

ひろスポ!で先ごろ取り上げた日本ハムの北海道ボールパーク建設では、札幌市のまちなかにあった札幌ドームから北広島市の公園内に「スタジアムが移転」することについても触れた。

だが、長崎市は違う。

今は長崎市内にＪリーグの公式戦が開催できるスタジアムはない。その長崎のまちなかに２万人規模のスタジアムなどを複合的に整備するという。

これは長崎市の中心部再開発のロードマップにさらに大きなインパクトを与えることになる。だから反対の声も上がらない。経済界もサッカースタジアム建設を後押ししている。

長崎県庁と長崎県警は１月以降、ＪＲ長崎駅のすぐ南に移転してきた。そこは長崎魚市場跡地。「跡地」はこうしてどんどん埋めていかないと意味がない。広島市もそうだが市街地が狭い長崎市中心部において「跡地」は貴重な再開発のための空間になる。

完成イメージ　長崎駅舎側から見た新県庁舎全体（実施設計）、長崎県ＨＰより

その長崎県庁と国道２０２号線を挟みすぐ北側に広大な跡地がある。西部ガス石炭ガス工場跡地だ。

長崎のまちなかにおいて、多機能・複合型スタジアムを造るならここか三菱重工幸工場跡地かふたつにひとつ…だが、こちらは新幹線長崎ルートのターミナル機能を最大限活用する大型コンベンション（ＭＩＣＥ）施設を含む複合施設を計画中。足場が組まれ工事が始まっている。

要するに長崎のまちなかにスタジアムを造るなら三菱重工幸工場跡地しかなかった、ということになる。

ところで、V・ファーレン長崎の高田明社長が描く青写真にはサッカースタジアムとその複合施設を起爆剤に長崎のまちなかの人の流れを大きく変える、あるいはまちの”集客力”に強烈なインパクトを与えるプランも用意されている。

これらの新集客エリアと、長崎が誇る１級観光資源「１０００万ドルの夜景」を連動させる。そうすれば、スタジアムのある空間がゲートウェイとしての機能も併せ持つことになる。

ホテル、オフィスビル、イベントホールなどを含む商業施設やエンターティメント施設やマンションなどがおよそ６・８ヘクタールの跡地に整備され、そこから直接「１０００万ドルの夜景」も観に行くことができるようになる。もちろん関係各所との連携がないとできない。

「長崎ロープウェイ」延伸プラン

広島にあてはめると、仮に旧広島市民球場跡地にサッカースタジアムが整備されたなら、スタジアムからの人工地盤で元安川沿いに停泊する船に乗船して宮島に行けたり、スタジアムの地下ルートからそのまま目の前の原爆ドームへバリアフリーでアクセスできる。それと同じような発想と考えることもできる。

国家戦略としてのまちなかスタジアムも、こうした展開を強く意図してあらゆる方策を通じて強力に推進されようとしている。

この項続く

ひろスタ！特命取材班

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