画像は2020年3月、抽選券で当選したファンが苦労して手にいれたマツダスタジアム公式戦チケット、これらは全部払い戻しになり、年間指定席購入者が最優先で観戦する方式が取られた
これまで散々、大騒動が続いていた今年のマツダスタジアムのシーズンチケット販売はどうなるのか?
カープファンにとって最重要テーマはこれ。しかしマスメディアでそのことを報じる気配もない。
昨年は1月22日、チケット購入のための抽選券配布を発表。コロナ感染拡大の声が上がる中、抽選券配布、および当選者へのチケット販売で何万人ものファンにマツダスタジアム来場を強いられたが、けっきょく全チケット払い戻しになった。高齢者など社会的な弱者にとって、この方式は非常に酷だ。そして声を上げる術もない。
…なので、ひろスポ!が現状を報じる。
広島東洋カープでは2月19日、オープン戦のマツダスタジアム開催分チケット(対象は3月開催分)について販売方法を発表した。コロナ禍にあって全席指定。球団HPとローソンチケットで販売する。
新型コロナウイルス感染の今後の状況が読めない中、2月に予定されていたNPBのオープン戦はすべて練習試合に変更された。現状ではマツダスタジアム開催分のオープン戦も「収容人数の50パーセント上限」が適用され、1万6500人キャパとなる模様。
NPB各球団ともコロナ禍を睨みながらの調整が続く。
昨季は開幕前、開幕後にどうだったか?
広島に関して言えば2月29日の中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)から無観客になった。そのため3月6日にマツダスタジアムで開催されたホームでのオープン戦初戦(西武戦)も無観客。オープン戦全4試合が無観客のまま、本来なら開幕戦だった3月20日の中日戦も無観客のマツダスタジアムでの練習試合という形になった。
4月、5月は対外試合なし。6月に対外試合が再開され6月19日にやっと無観客で開幕…
その後は広島にとっての開幕19試合目、マツダスタジアムでの巨人戦から上限5000人での入場が可能になった。
しかし、この5000人枠はすべて年間指定席購入者に当てられた。市民球団とは名ばかり、と言われても仕方ないだろう。NPBの中でも極めて異質な対応だった。
マツダスタジアムでの上限が1万6500人に引き上げられたのは9月25日のDeNA戦から。この時点で広島はすでに80試合を消化。120試合制だからシーズンの3分の2は、年間指定席購入者以外のファンを締め出していたことになる。
球団創立70周年で、年配のファンに各段の配慮が必要であるにもかかわらず、だ。
けっきょく年間指定席購入者以外のファンがマツダスタジアムに入場出来た試合は23試合しかなかった。
その結果が主催60試合の入場者数に反映されている。
広島 53万7857人
ソフトバンク 53万2723人
阪神 51万7944人
巨人 49万2526人
DeNA 46万7700人
ロッテ 38万9995人
中日 37万8006人
ヤクルト 36万0593人
オリックス 33万3559人
西武 30万0120人
日本ハム 27万6471人
楽天 23万6084人
他球団経営陣はこの数字をどう見ているのか?無論、言いたいことはあっても他球団の干渉はしないだろうが…、Jリーグと違ってNPBの経営は12球団の意思が最大限尊重されるし、NPBはとやかく言ってこない。
しかし、だからと言って好き勝手にやっていい、というものではない。
メディアはどこも取り上げないが、今年もすでに年間指定席購入者にはすでにオープン戦チケットの抽選による優先販売が行なわれている。
また、毎度毎度、完売となっている年間指定席購入者へ、球団から2月10日に送られた案内メールの中には次の文言が添えられている。
「今シーズンも昨年同様コロナ禍での開催となります。イベント開催条件、入場者制限などは、行政およびNPBのガイドラインに沿って運営してまいりますが、どのような状況になりましても、年間指定席をお持ちのみなさまに最優先でご観戦いただけるよう準備してまいります。」
年間指定席最優先?
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、年間指定席ご購入の皆様にも様々なご負担をおかけする可能性がございますが何卒、ご理解の上…という感じの案内の仕方が普通だろう。
完全に固定されている年間指定席購入者以外の県内外の大多数のファンはこのことを知ったらどう反応するだろうか?
なお、広島球団は年間指定席購入者の高額ネット販売対策についても特段の発表をしていない。
広スタ特命取材班
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