画像はエディオンスタジアム広島正面で雪の舞う中雨具を調整する兄弟
J1リーグ戦が2月18日に開幕した。
サンフレッチェ広島は2月19日、広島市安佐南区のエディオンスタジアム広島にサガン鳥栖を迎えて開幕戦に臨み、スコアレスドロー発進となった。
サンフレッチェ広島先発と交代選手
GK
林卓人
DF
野上結貴
荒木隼人
佐々木翔
MF
藤井智也(後半11分中野就斗)
青山敏弘(後半28分川村拓夢)
塩谷司
柏好文
浅野雄也(後半11分柴﨑晃誠)
仙波大志(後半42分エゼキエウ)
FW
鮎川峻(後半28分ジュニオール サントス)
サブメンバー
GK
大迫 敬介
DF
中野就斗
MF
エゼキエウ
東 俊希
川村拓夢
柴﨑晃誠
FW 37
ジュニオール サントス
サンフレッチェ広島はミヒャエル・スキッベ監督が来日できず、迫井深也ヘッドコーチの下での出陣となった。
対するサガン鳥栖は、J1初采配となる川井健太新監督の下、昨季の7位を上回ることが目標。ただし、昨シーズンの主力選手が移籍して、大卒ルーキー6人を含む19人が新加入という状況だ。
結果はシュート数7-7。CK数は1-10で鳥栖が上回った。ボール保持率も鳥栖。
広島は惜しい得点機を活かしきれなかった。
前半44分、唯一のCKで浅野雄也のキックを野上結貴が頭で合わせたがクロスバーをかすめた。
後半7分には新人ながら開幕スタメンを射止めた仙波大志が相手ペナルティエリア内でシュートを放ったが吹かし気味だった。
後半25分には塩谷司が相手GK不在の枠目掛けて30メートルシュート!しかし左に軌道がズレた。
さらにその4分後、ジュニオール サントスがドリブルからGK頭上へループ。無人のゴールを狙ったがこれも外れた。
ラストチャンスはアディショナルタイム。野上結貴の強烈な一撃はやはりクロスバーをかすめた。
「キャンプでいい準備をしてきましたが、僕らの狙い通りのことはなかなか出させてもらえませんでした。その中で粘り強い戦いはできたし、自信になるゲームでした。アグレッシブにサッカーをする、前から奪いにいく、チャンスを作れた部分もありますし、少し外されてみんなで戻る部分も…。非常に悪天候の中、これだけ(サポーターには)足を運んでいただいて、心強かったです」(佐々木翔)
ところでこの日の広島は朝から冷え込んだ。
午前9時。降雪の少ない広島市内中心部でも小雪が舞った。この時間、車を広島市安佐南区方面に走らせるとみるみる降雪量は増した。
午前9時30分時点で、すでにエディオンスタジアム広島周辺は3度以下。周辺は真っ白で視界不良となった。
開幕戦を迎えるエディオンスタジアム広島、午前10時の風景…
午後2時キックオフの時点でピッチは残雪でまだら模様。公式記録は気温2・7度。オレンジ色のボールが使用されたが、まだ霙は降るわ、ピッチは滑るわで、ケガに注意しながらのプレーを余儀なくされた。
また、駐車場の関係もあり、早い時間からスタジアムに到着したサポーターにとってもこの日の天候は非常に厳しいものとなった。
その結果…
エディオンスタジアム広島の入場者数6012人…これは不名誉な2022年開幕第1節、最少記録となった。
2月18日の川崎フロンターレ1-0FC東京(川崎市等々力陸上競技場)が17,544人。
19日は…
名古屋グランパス2-0ヴィッセル神戸(豊田スタジアム)18,681人
横浜F・マリノス2-2セレッソ大阪(日産スタジアム)13,737人
ガンバ大阪1-3鹿島アントラーズ(パナソニックスタジアム吹田)11,800人
京都サンガ1-0浦和レッズ(サンガスタジアム)11,710人
清水エスパルス1-1北海道コンサドーレ札幌(IAIスタジアム日本平)9,357人
淞南ベルマーレ0-2柏レイソル(レモンガススタジアム平塚)6,755人
アビスパ福岡1-1ジュビロ磐田(ベスト電器スタジアム)6,271人
J1リーグ戦は昨季、20クラブで争い4クラブ(17位徳島ヴォルティス、18位大分トリニータ、19位ベガルタ仙台、20位横浜FC)がJ2降格となった。降格の可能性が最後まで残っていた清水エスパルスと湘南ベルマーレは、それぞれ勝ち点を伸ばしてJ1に踏みとどまった。
代わってJ2で優勝したジュビロ磐田と京都サンガの2チームがJ1に参戦した。京都は2020年1月供用開始のホームスタジアムに11,710人を集めた。サンガスタジアムは京都府亀岡市にある。まん延防止等重点措置の適用下であること、京都市中心部からは電車を利用するなどしてアクセスに時間を要するのはエディオンスタジアム広島といっしょ…(ただしサンガスタジアムには屋根がある)
1月26日、待望の新スタジアム起工イベントとなった広島ではあるが、コロナ禍も3シーズン目に突入したことを考えれば、遅きに失した感は否めない。クラブ経営はすでに青息吐息だ。
ひろスタ特命取材班ではJリーグ誕生以前(1990年初頭)から、広島のスタジアム問題もサンフレッチェ広島の動向も、ずっと”注視”してきた。それゆえに、多くの関係者がサンフレッチェ広島のクラブ運営と新スタジアム建設に向け、幾多の努力を続けてきたことは十分に承知している。と同時に行政側の長きに渡るスタジアム建設に向けた致命的な怠慢も…
その上で、クラブ創立30周年のシーズンでもなお、ホーム入場者数最下位発進、となった現状は素直に受け止めなければいけないだろう。いったいこれまで長きに渡って何をどうしようとしてきたのか?この数字をスルーしていてはこの先、何の解決にもつながらない。
スポーツ王国広島の何たるか?は現在、大規模建て替え工事中のJR広島駅南口前通路に展示してある。同時にJR広島駅北口ではサンフレッチェ広島などが進めるフットサルコートなど新設の工事が急ピッチで進められている。
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(2022年1月31日掲載)
これらのことも加味すれば、少なくとも毎試合、ホームではサンガスタジアムレベルの1万人以上を集めないと”快進撃”とはならないだろう。まん延防止等重点措置適用下の鳥栖戦のエディオンスタジアム広島上限は2万人。半分の1万人入っても「密」になることはない。(ひろスタ特命取材班)