新井カープの野手陣の屋台骨がグラつく事態となった。
8月11日、バンテリンドームナゴヤでの中日16回戦。三回の守りから秋山省吾がベンチに下がった。
それまでに打席に1度立ち、守備機会は4度あった。そのどこかで右ふくらはぎを痛めた。
そして12日に出場登録を抹消された。
本人の希望で始まった今季のフルイニング出場は、打撃不振を極めた6月の最終日、30日の神宮球場でストップした。
首脳陣は様子を見守りながら、おそらくどこかのタイミングで代走や守備交代でフルイニングにストップをかけるつもりでいたはずだ。無理が祟ってケガでもしたら元も子もない。
そこからはチームでただひとり、フル出場を続け、7月25日のマツダスタジアムではお立ち台に上がった。
マツダスタジアムでは地元局アナがインタビュアーも兼ねる。質問者がいつものノリで?「完全復調ですね」と振ったら3安打の秋山は真顔になった。
「外の方が、戻ったとかあまり判断しないで欲しいな、と…ぼくもぼくなりにいい打席と悪い打席があるんで…」
秋山がどんな姿勢で毎日グラウンドに立っているか、またはグラウンド外で準備しているか?在広メディアの中には認識の甘い関係者が未だに存在するようだ。
そのあと甲子園へ行き、マツダスタジアムでの6連戦があり神宮球場へ行きやっとバンテリンドームナゴヤに辿りついた。「こんな日程に誰がした?」と恨み節が聞こえてきそうな酷暑に耐え、やっと一息つけるかと思った矢先のアクシデント…
フル出場も止まることになった。
「三番秋山」を軸に据えてきた打線は龍馬が戻ってわずか4試合でまた流動化することになった。
新井監督も朝山打撃コーチも「三番秋山」を動かさない、ことで打線のバランスを保ってきた。それができなくなった時に、今度はどこに「決め」を置くか?
マツダスタジアムであった8・6ピースナイターを境に大量失点を繰り返すようになった投手陣に加えて11日の中日戦では延長12回、3対3引き分けと攻撃陣の出力もダウン気味。
ふくらはぎの肉離れは”キズの深さ”にもよるが通常、1カ月以上はかかる。
数字だけではなく、チームとファンに多大な影響を与えてきた秋山が夏の決戦の場から遠ざかることは、リーグ優勝へ向けての反転攻勢からも遠ざかることにならないか…(ひろスポ!取材班&田辺一球)