W杯による約2カ月の中断期間を経て、J1がきょうから本格的に再開される。
J1・3連覇の偉業に挑むサンフレッチェ広島はアウェーで15節の大宮戦に臨む。言葉にこそ出さないが森保監督もイレブンも「勝ち点3」をノルマに真夏のピッチに立つことになる。
広島はひと足早く、15日に未消化だった12節、横浜でリスタートした。後半11分に石原がこぼれ球を蹴り込み先制。逃げ切るはずが後半45分に同点にされ、さらにロスタイムに決勝ゴールを許しホームで痛恨の黒星スタートとなった。
ACLとの過密スケジュールが祟りリーグ戦中断前にフィジカル的にも戦術的にも苦戦を強いられた広島は最後の3試合で勝ち点1しか積み上げることができなかった。(対神戸0-0△、対清水1-1△、対仙台0-1●)
要するに中断期間を挟む4試合で勝ち点わずかに1…。この結果、首位を行く浦和との勝ち点差は7にまで広がった。
昨年は最終節で横浜を逆転してリーグ制覇を遂げた広島だが、14節終了時点での順位は4位、首位の鳥栖とは勝ち点6差だった。
その後は17節で一度首位に立ち、21節△、22節△、23節から25節3連敗で首位まで勝ち点4差になったがこの時期、上位チームも足踏みしてくれたおかげで傷口が広がらず、終盤勝負に持ち込むことができた。
なお昨シーズンは32節でセレッソ大阪に敗れた時点で横浜との勝ち点差は5に広がっていた。それを考えれば勝ち点のことに今から固執するのも良くないとは思うが参考までに…。
一昨年の14節終了時点は1位仙台に勝ち点2差の2位という好位置につけていた。
その後18節で首位に浮上。24節で一度2位に後退したがすぐに首位を奪い返しそのままゴールまで突っ走った。
これらの数字と現在の首位まで勝ち点7差の7位という今の広島の置かれている状況を比べた場合、鹿島に続く3連覇達成への挑戦は、やはり重要な局面を迎えていると言わざるを得ない。
今夜、勝ち点29の浦和は8位の新潟と、勝ち点28で2位の鳥栖は同24で4位の神戸と対戦する。
勝ち点13で17位に沈む大宮との対戦となる広島は前節の反省を踏まえ「チームの意識統一を図り、2点目、3点目を取りに行く」(森崎浩司)サッカーで確実に軌道修正することが求められる。