サンフレッチェ広島、エディオンピースウイング広島でACL２準々決勝進出！の風景から考えたこと

サンフレッチェ広島

2025年02月19日: 編集部

画像は試合後、カメラに向かってポーズ…の広島市内勤務ベトナム国籍のみなさん

AFCチャンピオンズリーグ2（ACL2）ノックアウトステージラウンド16（第２戦）
２月19日午後９時キックオフ、エディオンピースウイング広島、晴れ、弱風、気温５・４度、湿度48％、全面良芝

サンフレッチェ広島４ー０ナムディンFC（ベトナム）
入場者数：9,471人

サンフレッチェ広島がナムディンFCに４－０（前半１－０）のスコアで快勝！２月12日にアウェーであった第１戦３－０勝利と合わせての圧勝でアジア勢相手に初のベスト８に進んだ。

サンフレッチェ広島、アジアの舞台でも躍進を！

サンフレッチェ広島にとってはシーズン開幕から４戦目にして初のホームゲーム。入場者数は１万人に届かなかったが、県北部が雪に見舞われる寒さの中、ゴール裏の応援風景は互いに大いに盛り上がった。

２月８日、国立競技場でヴィッセル神戸を相手に２－０でFUJIFILM SUPER　CUP2025を制した紫の風は、そこから中３日でナムディンFCにも完封勝ちすると、またまたそこから中３日でJ１リーグ開幕戦を迎えて敵地でFC町田ゼルビアの堅守をこじ開け２－１で競り勝った。

Jリーグを代表する強力なクラブ相手に先制点を奪うしかないナムディンFCは前半開始早々ドリブル突破でベトナム国旗が揺れるゴールに攻め込みシュートを放ったがサイドネットへ。

これで目が覚めた？サンフレッチェ広島は以後、攻勢に転じ前半10分にはDF新井直人のCKをDF佐々木翔がうまく足元でさばいて先制ゴールを呼び込んだ。

後半のサンフレッチェ広島はゴールラッシュ。大卒ルーキーのFW中村草太が２得点をマークして３戦連発弾でホームデビュー戦を飾った。

公式戦初スタメンの機会を与えられた中村草太は前半、惜しいシュートを外す場面が続いたが、それをはね返すタフさがある。後半９分の１点目はMF川辺駿からの縦パスを滑らかにコントロールして強烈に右足を振り抜き低い弾道で決めた。２点目は終了間際、相手GKが弾いたところを見逃さなかった。

明治大学時に２年連続で関東大学サッカーリーグ得点王とアシスト王の２冠に輝いたその前評判は伊達じゃない。ナムディンFCとの初戦で名刺代わりの一発、のあとはFC町田ゼルビアを沈める劇的な逆転ヒーロー弾を放った。

この日のサンフレッチェ広島はセットプレーも光った。後半21分の新井直人の左CK中野就斗がドンピシャのヘディングシュートを叩き込んだ。

大半の時間を自陣での守備に費やしたナムディンFCだったが、パワーにモノを言わせたカウンターでゴールを狙うたびにサポーターから大歓声が沸き上がった。試合後はピッチとスタンドが一体となって、90分の闘いを共有した充実感に浸っていた。

スタンドに日本とベトナムの旗が揺れる風景

この日、米国のトランプ大統領はウクライナのゼレンスキー大統領を「独裁者」呼ばわりして、ロシアの悪魔の所業に追随するかのような振舞いを露わにし始めた。

力のあるものが声を大きくすることで、正義を捻じ曲げ真の平和構築に背を向ける。その先に何が待っているか、は歴史がすでに証明している。広島が80年前に焼け野原になったのもそうだ。

だから広島は”反省”も込めて、人類初の被爆都市に世界平和を希求する「翼」を設置した。試合後には小雪も舞ったエディオンピースウイング広島と、雪の中、電気も水もない中で人々が暮らすウクライナ。欧州の危機はそのまま東アジアの危機につながる。東アジア勢同士が、存分にピッチ上で戦うその風景と両バックスタンドの熱狂や笑顔は、人類の進むべき道を教えてもくれる。（ひろスポ！広島スポーツ100年取材班＆田辺一球）

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