久保允誉会長の会見に集まった報道陣、左奥が久保会長
5月13日のサンフレッチェ広島・久保允誉会長の記者会見を受け、ひろスポ!では5月14日に以下の記事をアップした。
サンフレ攻勢で松井市長、湯崎知事らますます態度硬直化のサッカースタジアム問題、久保允誉会長会見を新聞各紙はどう報じたか?
hirospo.com/pickup/29380.html
この中からあえて掲載しなかった一紙がある。産経新聞だ。
外した理由はカンタンだ。産経のみ、明らかに他媒体とはその記事の”切れ味”が違う。
産経新聞5月14日付22面の記事の見出しは「新スタジアム問題サンフレ会長」「改めて4者トップ会談要請」。そして本文のうちの前文にあたる11行の終わりで「記者団の取材に応じた松井一実市長らは否定的な見解を明らかにした」とはっきり言いきっている。そのあとに続く本文部分は50行にも満たないが、コンパクトな記事の中で”対立の構図”をうまくまとめている。
そう、広島のサッカースタジアム問題においてはいくら久保会長側が市民、県民、全国のサポーターにとって有用なプランを発表してみても、松井市長、湯崎知事らはそのプランが素晴らしいものであればあるぼどに頑なにそれを否定する、という構図になっている。
それは市民、県民、全国のサポーターの希望から背を向けたもの、と言っていい。すでにひろスポ!に”全世界”から届いた旧広島市民球場跡地と広島みなと公園のどちらにスタジアムを建設して欲しいか、の「ジャッジ」を見ればスタジアム利用者の意向は明らかで、広島みなと公園を推す声は皆無に等しい。(このジャッジについては近々、またアップ予定)
産経新聞の記事の中では久保会長の会見を受けてなお、「3月からあまり進展がない」と松井市長が早期トップ会談に否定的な立場にある、となっている。
13日の久保会長の会見のあと、作業部会担当者が「トップ会談」に前向きでいる、との質問をしたマスコミ関係者がいたが、申し訳ないが見当違いも甚だしい。そういう状況にはない、それこそがサッカースタジアム問題そのもので、特に若い記者らはもっとよく勉強した方がいい。
どうやらこの問題の本質を”確実にとらえている”のは産経新聞や、多角的な目で記事掲載を続けている日本経済新聞など一部の媒体に限られている、ということか?なお、この件については、すでにひろスポ!の中でも紹介してきており、サッカースタジアム問題は、読者、視聴者とこの問題を繋ぐメディア自身の大きな問題でもあるというオチは変わらない。
広島新サッカースタジアム取材班