画像は閉鎖前の河井あんり事務所に貼られたポスター、演説会日付は2019年10月1日、会場は安佐南区天満屋緑井店、フジグラン緑井前、主催は自民党広島県参議院選挙区第七支部
ひろスポ!ひろスタ特命取材班は、国際平和・文化都市広島をひとつのステージと考え、そのステージの重要なソフトが「広島スポーツ」との立場で取材を行う。
その「ステージ」上では例えばコロナ禍による緊急事態宣言発出など様々な動きがある。
5月27日付、中国新聞一面に今、コロナ、東京五輪の次に日本国民が注目する「河井夫妻による買収」関連の記事が掲載されている。
見出しは…
「ばらまき」別の裏金か 1億5000万円は使わず
先に結論を言う。
2019年4月から6月にかけて自民党本部から夫妻党支部に入金された「破格の選挙応援金」はこれまで散々、報じられていた「1億5000万円」じゃなくて「2億円」だ!
…と言い切りたいところだが、その可能性がある、という程度にしておきたい。
2019年7月の参院選に向けて色めき立つ広島選挙区。その舞台はハナから異様な空気に包まれていた。どうしてその時、地元メディアはそれを報じなかったのだろう?気が付かなかったなら、目は節穴。嘆かわしい状況だ。さすがに気付いていただろうに、自主規制したのか?
選挙だから選挙事務所が開設される。だが、その時点で溝手顕正vs河井あんり、は勝負あり!
溝手事務所はこの時、それまでの広島市中区役所付近から八丁堀交差点を北に進んだ電車道沿いに移転した。人通りだけでいえば半減するような場所だ。
だが事務所開きからほどなくこんな声が聞かれるようになった。
「いったい、どうなっとるんか?人がぜんぜん来ん。前の2割程度しか来んぞ!」
当時のことをよく知る関係者はもっと驚くようなことも話す。「だいたいね、溝手さんの事務所に顔を出してください、とお願いしてもみんな反応が鈍いんです。しばらくして“向こうは東京から、自民党本部から2億円流れて来とるそーな”という話になったんですよ」
これまで報じられてきた溝手顕正vs河井あんり=1500万円vs1億5000万円、は間違い。1500万円vs1億5000万円+5000万円なら、確かに法定での河井克行氏の自信満々?の陳述も合点がいく。
ひろスタ特命取材班では「あれっ?」と感じる事象を徹底的に取材する。この「河井夫妻」事件はその典型だ。
当時の選挙戦では先の関係者の証言にあるとおり、竹やりvs完全武装チームの戦いとなり、それがそのまま選挙結果に繋がった。
ほどなく岸田文雄政務調査会長(当時)の秘書が溝手顕正事務所に詰めた。さらに、広島事務所から福山へ応援にいく事態になった。
溝手顕正氏は広島市生まれ。父親の仕事の関係で三原市に転居し、広島大学附属三原中学校から広島大学附属高等学校に進んだ。サッカー王国広島の担い手でもある(…なのでひろスポ!も取材する)1966年、東京大学法学部卒業。富士製鐵に入社。1971年に新日本製鐵(社名変更)を退社して夫人の父親が経営する幸陽船渠(三原市幸崎町、2014年、今治造船によって吸収合併され、今治造船広島工場)に迎えられた。
ここまで読めば、ピンとくる読者も多いはずだ。天満祥典三原市長(当時)が河井陣営からカネを受け取ったのは…
2019年3月27日 三原市内のビルの一室で克行・案里夫妻と面会し、克行氏から50万円入りの封筒を…
2019年6月2日 広島市中区のリーガロイヤルホテル広島で開催された「河井あんり 飛翔のつどい」出席後、克行氏らと会食して100万円…
…となっている。三原市公式キャラのやっさだるマンは推定年齢450歳だが天満前市長の政治生命は終わった。
この三原市を舞台にして2019年夏までに何がどう歪められたか?
インドから中国へ仏教を伝えた僧侶・達磨大師。転じて、達磨の坐禅姿を模した日本の置物。心頭滅却、壁に向かって座禅を続けているうちに手足が腐ってしまったという。参院選で心が腐ったのは誰だったのか…
今治造船広島工場(以上、ひろスポ!備後取材班撮影)
今となってはすべてが自民党本部、イコール当時の安倍首相の下で練られたストーリーであることが丸わかりだが、当時は得体の知れない空気が広島県に広がっていた。焦る溝手陣営は広島、福山備後地区の両面展開を強いられた。
「なんとかならんのか!福山・備後に人がいる(必要)んじゃ、あっちの議員さんがまるで動かんのよ…」
三原市観光案内には、やっさだるマンのプロフィールが載っている。数は書いてないがたぶんひとりのはず。ところがあの参院選のあった夏には達磨を決め込む者が続出したことになる。
繰り返しになるが1億5000万円ではなくて2億円。それが正しいかどうか、あとは各メディアそれぞれの担当者で確認してもらえれることを願うばかりだ。
自民党本部はもちろん要マーク。ある日、突然、大量の達磨が押し寄せる事態も予想される…(ひろスタ特命取材班)
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