初の四番で仕事をしたマクブルーム
3月30日 〇8-3阪神 マツダスタジアム
通算5勝
18時開始・3時間8分、23,218人(入場制限なし、当日券販売)
相手先発 伊藤将6回3分の1、9安打6失点
本塁打 -
登録 床田
一番レフト西川
二番セカンド菊池涼
三番ショート小園
四番ファーストマクブルーム
五番サード坂倉
六番キャッチャー曾澤
七番ライト末包
八番センター上本
九番ピッチャー床田〇(1試合1勝)7回82球4安打1失点(自責1)
中崎
コルニエル
広島は29年ぶりとなる開幕5連勝。3試合連続の逆転勝ちで、5試合中4試合が二桁安打。先発5人は全員2失点以内。
広島ベンチはこの日、開幕からの松山に替えてマクブルームを四番に組み込んだ。
鈴木誠の抜けた広島打線で一番大事なのは四番、ではない。西川、小園、坂倉の3人の配置とクリーンアップのバランス。松山は出番が続くとパフォーマンスがダウンする。
四番マクブルームがハマれば、ツープラトンが可能になる。1991年、山本浩二監督の下でリーグ優勝した際の「アレンと西田」の再来を狙う。
開幕4連敗で後のない阪神は伊藤将で必勝態勢。2年目の左腕は昨季、広島戦4試合に先発して3勝無敗、防御率1・09…
試合は広島先発の床田との左腕同士の投げ合いになり、五回、阪神がロハス・ジュニアのソロで先制するという流れになった。広島打線は五回まで2安打。
迎えた六回、それまで2打席ではタイミングを外されていた西川が低目のチェンジアップを中前に運び、無死一塁。菊池、小園は揃ってエンドランのサインで左飛。
そして打席にマクブルーム。初球はピッチドアウト。初回に小園の二盗を許した阪神バッテリーにとって、勝負どころとなった。
2球目。坂本のミットはアウトローへ。伊藤将はそこへツーシームを投げ込んだはずだったが、これをマクブルームのバットが見事に捉えた。左前打となって一、三塁。そのあと広島打線が繋がり3対1になった。
マクブルームは初回の打席でボールカウント2-1まで見たあと同じツーシームを振ってファウルにした。2球目でもう対応して見せたことになる。
七回にも1点を加えた広島の攻撃はなおも二死二、三塁。阪神ベンチが伊藤将を諦めて投入した浜地もまたマクブルームの餌食となった。
真っすぐ3球のあとのカットボールを今度は逆方向へ打って来日初打点となる中前打。昨季の四番候補クロンは引っ張り一辺倒で早々と自滅したが、今回はかなり様子が違っている。
フリー打撃でも決して無理には打とうとせずに、左足をオープンにしてリラックスした上体から内外角球を打ち分ける。
迫力があるかないか、といえばない方だが、それより何より必要なのは対応力。
海の向こうから持ってきたVictus(ビクタス)のバットがかなりいい打球音を響かせている。
一番から六番まではジグザグ打線。第3戦の天敵秋山も攻略すれば、ますます楽しみになってくる。(ひろスポ!田辺一球)