田中 聡(たなか・さとし)専門学校・美術予備校で講師をするかたわら、広島を中心にイラストレーターとしても活動中。カープやサンフレッチェのイラストを中心に、日々のあれこれをブログに掲載しています。
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九回、2点差に詰め寄られなお一死一、二塁。中崎投手を救援した大瀬良投手がマウンドに向かうと、またしても超満員のスタンドが一斉に沸き立ちました。
ベンチでは、8回零封のジョンソン投手が戦況をじっと見つめていました。
チームは先の巨人戦で2連勝。4日前、福井投手が八回に続投した時や、3日前に中崎投手が一死満塁のピンチを迎えた時と同じような、目に見えない力がスタジアム全体を包み込みました。マスクをかぶる石原捕手はそのことをマスク越しに感じていたことでしょう。
大瀬良投手にとっては初めてのセーブシチュエーション、しかしいきなり福留選手にセンター前に弾き返されました。
一死満塁の大ピンチとなっても大瀬良投手は「低目に投げて打たせて取る」と冷静でした。結果は四番のゴメス選手、遊ゴロ併殺打。
ついに「ストッパー大地」誕生!チームは大事な阪神との直接対決で貴重な1勝をもぎ取りました。
大瀬良投手は「新人王」の金看板を背負って開幕を迎えましたが、あと1イニング、あと一歩というところで何度も勝てる試合を落とし、6月の交流戦途中でリリーフに回りました。
「野球の神様に足りないものを探しなさいと教えてもらっているのかな?」
真顔でそう話す大瀬良投手はチーム事情によって先発ローテから外れたことを転ととらえる努力を怠りませんでした。
「すべてはシーズンが終わってから…」とも口にしていました。途中で投げ出すような態度はみじんも見られませんでした。
少し時間はかかりましたが、やがてそのマウンド上での立ち姿は同じ背番号14、炎のストッパー、津田恒美さんと重なり始めました。
もしかしたら一夜限定の、「ストッパー大地」…
ゲームセットのその瞬間、台風の過ぎ去った広島の星空に大歓声が広がっていきました。
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おかっぱ頭の楓ちゃん、弟の空くん、いとこで黒髪のななちゃん、猫のスピカに柴犬のハル。広島の赤いチームが大好きな、3人と2匹の野球応援スタンプ。 全国津々浦々のカープ女子からカープ熟女!?にまで使ってもらえる「作品」に仕上がっています。
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