6月8日にセ・リーグ首位から滑り落ちた広島は現在、交流戦最下位一人旅。交流戦は残り8試合。全勝しても12勝12敗。試合数は違うが、ここまで交流戦4勝はカープだけで、ヤクルト、楽天、阪神が6勝、西武が7勝。
Jリーグ風に見立てるとこの5チームが「J2争い」で残り7チームが中位以上、巨人、オリックス、中日の優勝争い、といった感じになっている。
ただしDeNAは8勝をあげていても実際はJ2降格圏内。交流戦の得失点差がマイナス15で、他の6チームはいずれも得失点差がプラス(ソフトバンクが最多でプラス26)。この差は大きい。
その交流戦・得失点差で見ていくとカープはマイナス45と惨憺たる状況にある。
阪神はマイナス22、楽天はマイナス16、そして意外にも西武はマイナス4…。
なるほど伊原体制から脱却後の4試合だけを見ると、巨人に3-4●、3-1○、ヤクルトに5-9●、5-2○と勝率5割で得失点差もピタリ、プラマイゼロ。よくできている。
きょうからの所沢での対戦を前にデータから読み解くと西武と広島の間には、得失点差のほかにも大きな違いがある。
ポジションと打順の固定に対する両軍の考え方の差だ。
交流戦に入ってからの広島はクリーンアップも一、二番も、各ポジションもイッキに流動化した。特に左腕の牧田が先発する今夜などまるで見当がつかないが、西武は違う。
外野はレフトが三番・栗山
センターが一番・秋山
ライトが二番か六番で木村
内野はファーストに五番・メヒア
セカンドに七番・金子侑
サードに四番・中村
キャッチャーも八番・炭谷で固定
そしてショート。5月は金子侑が中心だったが6月は渡辺直が軸になった。
役割分担が明確化されつつある西武打線に対し、4月19日のDeNA戦(横浜)以来、先発6試合で勝ち星のない(2敗)九里がどう挑むか?が注目される。