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2014年09月14日
編集部

大事な巨人3連戦を前に広島、17得点から一転完封負け、自爆采配とファン敏感に反応

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前日、阪神投手陣から17得点を奪った広島が、メッセンジャー、福原、呉昇桓の阪神投手リレーの前に4安打完封負けを喫した。

巨人も負けたため、ゲーム差5は変わらないまま。広島はあすからマツダスタジアムに巨人を迎えていよいよ“運命の”3連戦を迎える。

仮に広島が地元の声援を追い風に3連勝すれば、巨人が残り14試合を7勝7敗でいったとしてもその最終勝率は5割5分2厘まで下がり、広島は3勝1敗ペース強の戦いでぎりぎり巨人と競り合える。

それを考えれば2勝1敗もNG。ましてや前回、9月2・3・4日の長野・前橋・宇都宮のように悪夢の3連敗でも喫した日には即刻、ペナントレース終了となる。

それを考えればきょうの阪神戦は何としてもとっておきたかったが2つのベンチワークミスが致命傷となり、広島はミスミス連勝を取り逃がした。

ひとつめのミスは「一番・堂林」。すでにエルドレッド、堂林が打線を分断していることについては触れてきたがエルドレッドが二軍再調整となった今、堂林起用の是非がファンの間では今や大きなテーマになっている。

昨日、阪神・金田から2ホーマーを放った堂林を一番に起用して、結果の方は3連続空振り三振と送リバント、三ゴロだった。

もともと堂林は右投手の対戦打率が左投手に比べて大きく落ちる。さらに今季、メッセンジャーとの対戦成績は10の1、150キロ前後のストレートに落ちる球やスライダーを武器にしている相手に堂林は苦戦を強いられる。すぐあとを打つ菊池がメッセンジャーの真っ直ぐを一振りで中前に弾き返すのとはあまりに対照的だ。

きょうの試合でメッセンジャーからヒットを放ったのはその菊池が2本とあとは途中出場の天谷だけ。天谷には、交流戦で9連敗したチームの危機をスタメン一番に入ることで救った実績がある。

普通に考えればきょうの「一番ライト」も天谷である。野村監督の堂林偏重起用ともとられかねないこの手法はシーズンを通じて一貫しているが、指揮官のその思いの強さが完全に裏目に出たことになる。

…それ以前に、シーズン通算の安打数より三振数の多い一番打者にはまだお目にかかったことがない。

ふたつ目のベンチワークミスは6回68球無失点ピッチングの九里を引っ込めてしまったこと。ネット上では広島ファンも“自爆采配”などと大騒ぎだが、案の定、二番手の中田が福留に先制ソロを浴びさらに2点を失って勝負あり、の結末となった。

野村監督は11日の中日戦(マツダ)で5回無失点のヒースを交代させ、これが裏目に出たばかり。二番手の永川がその代わりバナに0-0の均衡を破るホームランを許して1-2で競り負けた。

これを結果論、というなら他の先発投手のとの整合性を問われることになる。今回の3連戦初戦の福井は序盤で明らかに調子が悪い、と判断できたにもかかわらず続投となり大量8点を失って試合はワンサイドになった。

付け加えるなら、スタメン五番に起用された松山が初回、三回と2打席連続で得点圏に走者を置いて凡退するとこの回の守りから松山に代えて天谷を送り込んだが、一方で3打席連続空振り三振の堂林は何のお咎めなし?

これでは大事なこの時期に広島ベンチも微妙な空気が流れざるを得ない状況となり、前田健太、野村祐輔、ヒースの表3人を投入する“首位攻防戦”でもマイナス要素となりかねない。

繰り返しになるが巨人3連戦、ひとつ負けた時点で広島の23年ぶりリーグ優勝は届かぬものとなる。

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