ナゴヤドームも赤く染まり黒田博樹へ熱い声援が送られた
黒田博樹が中日打線の「ファーストストライク」攻撃の前に沈み、国内復帰後、最初の黒星を喫した。
3月29日、マツダスタジアムでの国内復帰第1戦ではヤクルト打線を7回0封。チーム4連敗のあとを受け、その真価が問われる国内復帰第2戦となったが、0-0の五回、長短5安打を浴びて3点を失い7回で降板した。
試合はそのまま0-3の完封負けとなり広島の連敗は5に伸びた。
四回までは黒田のペースで進んだ試合は五回、突如として中日打線のリズムになった。ヒット2本を許して二死一、二塁となったがここまでわずか6球。マウンド上の黒田は顔色こそ変えなかったが四回までわずか1安打の中日打線が勢いづくには十分だった。
ここで打席には第1打席空振り三振、第2打席見逃し三振の一番・大島。3度目の対戦は、初球ボールのあと、2球目のツーシームを強く振り抜いた。
「ヒットにした球だけ甘く来ました」(大島)
打球はレフト鈴木誠也の頭上を越えて、二人の走者が相次いでホームイン…。続く亀澤への初球も、懸命に追いかけるセカンド菊池と猛然と突っ込む丸の間にポトリ…。大島と亀澤のファーストストライク攻撃がみごとにハマりこの回、黒田は9球目を投じたところで3点目を失い勝負あり、となった。
黒田にとっては2007年9月21日以来のナゴヤドーム。この時は森野にやはり五回にスリーランを浴び、3-3の九回チームはサヨナラ負けしたが、メジャーでの7年間を挟み奇しくも似たような展開に引き込まれた。