川崎戦を控え、前日練習の最後に心構えを説く森保監督(中央奥)
サンフレッチェ広島のJ1頂点への道がいよいよ最終コーナーを迎えた。
現在、年間勝ち点争いは浦和レッズが勝ち点65でトップ。広島が同62で2位。以下…
3位 FC東京、同59
4位 ガンバ大阪、同54
5位 川崎フロンターレ、同53
今節も含めてJ1は残り4節。ガンバ大阪が今節引き分け以下だと勝ち点55までに止まり、残り3戦全勝でも勝ち点64となるため今節、広島が勝って勝ち点65とすれば年間3位以内、イコール、今季から新設されたチャンピオンシップへの進出が決まる。
だが、きょう10月17日にエディオンスタジアム広島で迎え撃つ川崎戦は簡単には勝たせてもらえないだろう。
川崎は第2ステージ順位も勝ち点23の5位で首位を快走する勝ち点28の広島まで勝ち点5差。要するに「残り4戦全勝の逆転V」を狙って乗り込んでくる。
しかも相手の指揮官は広島を、そして森保監督を知り尽くしたかつての広島の主将、風間八宏監督。その攻撃力はリーグトップの62得点を挙げている広島に続く第2位の59得点に達している。
当然、一番マークすべきは3季連続の得点王を目指し、得点ランキングトップに立つ大久保だ。
大久保は公式戦6試合連続勝利の川崎の中にあって8得点と手の付けられない状態だ。
J1第10節以降の川崎のスコア
甲府戦 〇3-1
名古屋戦〇6-1
新潟戦 〇2-1
G大阪戦〇5-3
大久保は中2日となるハードスケジュールをモノともせず17日の天皇杯3回戦、京都サンガFC 戦にスタメン出場して先制ゴールを決めている。
大久保は通算154得点で、中山雅史(JFLアスルクラロ沼津)のJ1通算最多記録157得点まで「あと3」としている。
一方、広島の佐藤寿人は「あと1」としているが4戦連続不発で、大久保の猛追に合い、川崎戦での”直接対決”に勝負を賭ける。そのため17日の天皇杯3回戦、ロアッソ熊本戦では他の主力メンバーとともにベンチから外れた。
広島はこのあと15節ヴァンフォーレ甲府戦。16節ガンバ大阪戦、最終17節湘南ベルマーレ戦という対戦カードを残しており、今回のヤマを越えてももうひとヤマあることは間違いない。
広島としては、年間勝ち点で浦和を逆転して、年間優勝に最も有利な「年間勝ち点1位」でチャンピオンシップに進むのが理想。ここまで来たら4戦全勝!その最初の難関に今夜挑む。キックオフは午後2時。
ハリルホジッチジャパンからチームに合流した塩谷が川崎の強力攻撃陣を封じる
前日練習でシュート体勢にもっていこうとする佐藤
佐藤寿人の話 ストライカー大久保…。(1学年下でユース時代から世代別代表で一緒、2002年にはセレッソ大阪で)チームメートとしては心強い選手、対戦相手にするとこれほど嫌な選手はいない。川崎との上位対決はタイトルに繋がる。勝ち点の重みを考えていかなければいけない。(記録は)目の前にあるから通過点と考え、取った瞬間にはゴンさんのパフォーマンスをしようかな?ユース時代にはよくやってたんで…。それにJ1で最初のゴールもヤマハでの磐田戦だったんで…。
森崎和の話 気持ちよく相手に(特に大久保)プレーさせないことが大事。攻撃の起点(になる中村)を抑えていく。あそこがボールを持つとみんなが攻めてくる。そこを抑えればいい形ができる。
青山の話 この時期は1試合も落とせない。そのプレッシャーの中でどれだけの結果が残せるか?大事なのはいつもの準備だと思っている。ファーストステージでやった時は(前半早々に1点取ったあと)完全に押し込まれたけど、どれだけ修正できるかか?落ち着いてボールを動かして相手がくれば前にいく。
水本の話 (7月に中国スーパーリーグへ移籍したFWの)レナトがいなくなったので、流動的に攻めてくるイメージ。そこを防ぐことができれば、うちも攻撃力があるので勝利に近づける。あすの試合はすごく重要になる。向こうは5位で(攻めてくるので)その勢いにのまれないようにする。(大久保は)すごく調子いいけど、絶対得点させたくない。うちにも寿人さんという素晴らしいストライカーがいるのでサポートしたい。
森保監督の話 大事な一戦。天皇杯のあと、きょうの練習までいい準備ができたと思う。我々が持っている力をあすは出しきる必要がある。プレーオフやセカンドステージを考えた場合、フロンターレは絶対に勝ち点が必要になる。我々もホームで勝ち点3を取らなければいけない。お互いずっとそれぞれのスタイルを貫いている。あすもそのコンセプトがぶつかり合う。選手には相手のイマジネーションを超えて、ボールを握れる時はしっかり相手を崩していこう、と伝えた。Jの直近の試合は勝ってないのでサポーターに勝ち点3をお届けしたい。(天皇杯と)連戦で総合力が問われる。2試合とも勝つにはどういう選択をすればいいか?(J1は)2週間空いたけど、練習マッチもやっし、長いシーズン、問題はない。ベストな状態だと思う。自分たちでボールを動かし続けて、相手のの攻撃に対応したい。
居残り練習する浅野(左)と野津田