11対11の開始前、主力組に「攻撃はシンプルに、周りはしっかり動いて…」と短く指示する森保監督
サンフレッチェ広島がJ1、地元最終戦、対湘南ベルマーレ戦で「J最強」にその名を刻む偉業に挑む。
すでに第2ステージ優勝を確定させ、年間勝ち点争いでは2位の浦和レッズに2差をつけてすでに勝ち点「71」。
最終戦に勝てば、2006年の浦和レッズ、2010年の名古屋グランパス、2011年の柏レイソルが記録した勝ち点「72」を越えて、勝ち点「74」となり、第2ステージ優勝、さらには年間勝ち点1位のトリプルVを達成できる。
前日練習を終えて報道陣に囲まれた森保監督はイレブンに「勝ち点74を目標」とせよ、と指示したことを明言。
サンフレッチェ広島、J1最強へ…。とはいえ「いつも通り」と口にする選手らは前日練習のあと次のように語った。
林の話 (笑顔で)いつも通りです。今のとこ気持ち的には変わりません。お客さんがたくさん入るという情報なので、多少高ぶりはあると思いますが、しっかりコントロールして声援に後押ししてもらえるように…。ホームで試合できるのですからサポーターのみんさんに勝利を届行けたいですね。
青山の話 うーん…、いつも通り。34試合…、全部同じスタンスでやってきた。追う立場じゃないので、何も変える必要ないし、絶対勝たないといけない、というプレッシャーはないから。今いい戦いができてこのポジションにいる。相手はハードワークしてくるチーム。規律がとれてスキのないチームだけど、こっちも規律がとれている。向こうが走りでは上かもしれないけど走りの質では負けまてない。
柴崎の話 練習からみんなシュートへの意識がある。向こうは対人に強くて速いイメージ。けっこう上がってくるので、うまくそこを突けばいいカウンターができる。
森崎和の話 うちはもっとポテンシャルのあるチーム。今までそういう気持ちで結果を出すことにトライしてきたし、あすがリーグ戦は最後なのでそこにこだわり次に繋がる戦いをしたい。僕とアオでしっかりゲームをコントロールしながらメリハリつけたプレー、ですね。
清水の話 あす、結婚記念日なんで…!…3年め…ッス!ゴールと優勝でプレゼントできたらうれしいです!!
浅野の話 いつもと変わんないス。大事な試合というのはわかっていますけど…。あすの試合までもう時間も少ないですがいい準備をしたいと思います。普段の練習で難しいことをやって悩むことも多いのですが、そのぶんゲームに入ってスペースが大きく感じられますし、ゲームになれば自分の良さが出せると思う。水本さんがよく声をかけてくれます。きょうも「笑顔ないぞ」って…。ありがいです。言われると気持ちも楽になるし。水本さんも、サポーターもみんなで笑っていられるようにしたいです。
前日練習の浅野
別メニューの水本
練習終わりに森保監督に声をかけられる水本
佐藤寿人の話 昨日もいっぱい話ました、あまり変わりません。(笑)。すごいですよね。ありえない…。普通は優勝したあと、出来上がった選手を取ってきて強化して、より大きな成果を出すのが普通。よくやりますよね。でもうちは昨シーズンが終わってから最多勝ち点が取れるような補強はやっていません。各自がやることをやり、それぞれが強化してその延長線上に今があると思います。「74」という数字をしっかり残してチャンピオンシップに進みたい。千葉ちゃん、クライマックスシリーズとか言ってましたけど、CS、チャンピオンシップでお願いします!年間1位をしっかりとって、最後までそれを奪われず、大きなシャーレを掲げられるように…。(ゴールを)34戦目、しっかり決めて中山さんの横に並ぶことができるように。まあ嘉人のペースだとすぐに僕を越えていきそうですけど、谷間の世代と言われながら縁を感じています。
森保監督の話 普段通りの準備ができたと思います。選手を見ていてもメンタル的に非常に落ち着いているし、いい緊張感といいリラックスした感じで試合に臨めると思います。いつも通りですけど、あすは優勝の2文字もあるからたくさんのサポーターが来てくれます。気を引き締めて勝とりたい。あすかって、ひとシーズン最高の勝ち点74にすれば、年間優勝にはならないにしても歴史の中に名を、数字を刻むことができます。我々は優勝がかかっていてもいなくても、応援してくださる方に喜んでもらえるよう1試合1試合積み重ねている。でもあすのように、大きな期待をしてくださっているのを感じられるのは、幸せなことです。