会見の冒頭であいさつする久保允誉会長
サンフレッチェ広島、広島みなと公園のスタジアムは使わないと宣言!ひろスポ!読者支持率0パーセントの「宇品」はクラブ経営も即赤字、という試算結果に…
サンフレッチェ広島の久保允誉会長が3月3日午後3時から、新サッカースタジアム、Hiroshima Peace Memorial Stadium(仮称)の発表会見を行った。
その中で、広島みなと公園への新スタジアムを建設すると決まった場合は、新スタジアムは使わずエディオンスタジアム広島でそのままいく、と明言した。
理由はクラブとしての経営が広島みなと公園では成り立たないから。また、ここまで広島市、県などがいっさい当事者であるサンフレッチェ広島の声を聴いてこなかったことを痛烈に批判し、「進退をかけて臨む」と明言した。
以下、久保会長発言要旨
署名を40万件以上、その人たちの声を聞かずにスタジアム建設地が決まることに対しやむにやまずこの会見をもった
広島みなと公園に決まった場合、サンフレッチェ広島が使用することは私どもの試算の面で非常に困難と出ている。従って広島みなと公園のスタジアムを使うつもりはない。
地球上で最初の被爆都市、広島の歴史の継承
平和公園を含む一体運営、スタンドから原爆ドームが見える
仮称、Hiroshima Peace Memorial Stadium、がふさわしいのではないか?
平和機能のスタジアムへの常設
運営上の収支きちんととれるスタジアム
例え新しいスタジアムが宇品にできても、サンフレッチェ広島の使用は運営上、非常に困難との見通し。
みなと公園の場合、サンフレッチェ広島は新しいスタジアムを使うつもりはない。
広島市のまさに中心地に作るスタジアム
収容人員は、原爆ドーム開放部を設けたため27000~28000人を予定、それを25000人に縮小
国内有数のピッチとスタンドの近さ
Jリーグ、ACL、天皇杯、女子・大学・高校サッカーでも使用、芝を管理して年間80試合を上限に想定
サッカー以外の球技での使用も可能で年間を通じてのスポーツ仕様と音楽コンサート、パブリックビューシング、1年間を通じてのイベント広場
市民1000人へのアンケートで36パーセントがサッカースタジアム、32パーセントが音楽施設
スタジアム建設段階から運営まで市民のみなさんの協力を求める
バルサセロナのスタジアムのように建設中、世界中からレンガを持ち寄る、芝はサポーター、市民と張っていく
都市の中心に位置することで街とともに成長する
雨が降ればコンコースを走る、子どもたちが自然に集まってくる
このスタジアムの体験を通じ広島に愛着と誇りを持つ
このスタジアムは広島市の中心にあるからこそみなで作り、みなで動かす
スタジアムのコンコースには日常的な賑わいを生み、周辺商業施設と連携したハブ機能
コンコースでフリーマーケットなど
スタジアム内の情報発信機能、平和公園との一体運営、8月6日は第2会場になる
広島の世界への情報発信機能を飛躍的に高める
世界中からのインバウンド(来訪者)、すぐにもたらさせる効果として世界のサッカーファンがやってくる、中央公園から広島城域を来訪者が移動する
広島が抱える課題を解決する様々な機能
災害時への対応、防災機能、避難生活者へ向け再生エネルギー、大型貯水槽
吹田スタジアムに倣い、国の補助金制度活用
平和スタジアム、スポーツ文化のスタジアムとしての機能を備え、維持管理も可能
2万5000人を想定、地面を掘り込む必要なし、高さ制限もクリア
現在のマツダスタジアムの事例を参考に多目的使用を前提とした場合、整備費用は140億と想定。今、1席50万円と言われる。2万5000であれば125億円。吹田スタジアムは1席35万と特に安価。そこまでは厳しいが、残り15億円は関連エリアの整備費。
整備費用はtoto補助金35億円、スタジアム使用料45億円、企業寄付金20億円、マツダスタジアムは19億5000万だったはず。個人寄付金10億円、これは全国から募りたい。エディオンとして30億円程度拠出する考え。これはサポーター、クラブ運営の将来的向上を考えた場合、将来へ向けた投資。そしてエディオンが67年間、第一産業の時代以降お世話になったことを踏まえ、地域に貢献したい。
この拠出に関しては役員会でも話し合い、ステークスホルダーの理解を得たい。この席で30億円程度の拠出を話すことは役員会に報告済み。エディオンの企業価値向上の観点からも。
先日公表された県、市、商議所作成の資料では、みなと公園設備費用は180億円、ここには周辺道路整備など多額のインフラ整備費は含まれていない。
サンフレッチェ広島の経営を預かる者として、クラブの収支が得られることが最も大切と考える。何とかここまで債務超過を逃れてきた。エディオンとして100億円近くサンフレッチェ広島に投資してきた。
私の今回の話は決して先に(何の理由もなく旧広島市民球場跡地がいいという)結論があるわけではない。
市・県・商議所の資料をベースに資料をやりかえてみました。
サッカースタジアム協議会での数字もそのまま使わせてもらいました。
広島みなと公園に建設された場合、費用は総額180億円、借入金96億6000万、これをスタジアム使用料を原資として数十年かけて返済していく。すると売り上げ総額から営業費用総額を差し引いた金額が営業利益です。当社が公表済みの2015年1月期決算の数字をベースに計算していくとスタジアム移転による増益効果を見込んでも最大4億7000万円の赤字が出て2年間で債務超過になる。
旧広島市民球場跡地は建設費140億のうち借入金は45億円と試算され、同様に計算すれば入場料値上げをしなくても初年度から黒字で入場料があがれば相当の黒字が見込まれる。
サンフレッチェ広島は今ひとりあたりの入場料平均が1600円、浦和は2800円、マリノス2400円。広島は今、下の方に位置している。エディオンスタジアムに問題があり金額を安くしている。
従って建設候補地が広島みなと公園に決定した場合、サンフレッチェ広島の経営を預かる身として新しいスタジアムをホームスタジアムとして使わない。
クラブの発展が見込めないのに、広島みなと公園への投資はできない。
この計画は広島市の行政計画、法律など多岐に渡る検討が必要。みんなのスタジアムならきっちり議論を尽くして欲しい。みんなのためのみんなのスタジアムなら関係者の声をきちんと聴いて議論を尽くして欲しい。
私も今回このような提案をしたことから進退を視野に入れながら臨んでいる。
広島市が旧広島市民球場跡地に「賑わい広場」を整備しスタジアムは作らないとされた場合でも広島市には、本当に「賑わい広場」という使い方が最適なのですか?ということについても議論して欲しい。
広島新サッカースタジアム取材班
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