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2016年05月26日
編集部

サッカースタジアム問題で松井市長「認識共有へ比較表作成」(中国新聞)発言、一方、広島県教委は「大崎上島にGL校決定」の大いなる違和感と、オバマ大統領と原爆ドーム

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旧広島市民球場跡地
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広島市民球場が元気な姿を見せているころ、一緒に収まる原爆ドーム

中国新聞5月26日付、25面にサッカースタジアム問題関連の記事が掲載された。

見出しには「認識共有へ比較表作成」「広島サッカー場 松井市長が意向」とある。

記事内容を見ていくと、松井市長はサンフレッチェ広島の久保允誉会長が13日に記者発表した「Hiroshima Peace Memorial Stadium」(仮称、旧広島市民球場跡地への建設を想定)の詳細なプランと、松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭の3者で「広島みなと公園優位」としたプラン(旧広島市民球場跡地と広島みなと公園、双方の建設プラン併記)について、「比較表を作り、近く公表する」(中国新聞)とある。

そんな”作業”は必要ないのではないか?すでに3者案は公表されており、次は久保会長の言う「4者会談」の段階にあるはずだ。だいたい、3者側はスタジアムのキャパを3万人とし、久保案では2・5万人。器が違うのだから比較してどうなるものでもない。そのあたりのことについてはすでにサンフレッチェ広島のホームページにアップしてある動画の中で久保会長も訴えている。

さて、今回ここに記しておきたいのはそのことではない。

このサッカースタジアム関連記事のすぐ上に「大崎上島にGL校決定」「広島県教委 教育内容秋までに」の見出しの記事がレイアウトされている。

先に”答え”を明かすならそれこそ「GL校」を旧広島市民球場跡地に造る複合型スタジアム内にビルドインすべきだ。ひろスポ!開設時の「記念対談」の中でも、幅広い分野で活躍中の為末大氏が「旧広島市民球場跡地に平和大学などを誘致し、サッカー学部も新設して平和学の拠点とすべき」との持論を展開している。

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「GL校」は国際化にグローバル化に対応するグローバルリーダーを育てる教育現場だ。大崎上島には大崎上島の魅力や良さがある。それを活かした地域活性化ならわかるが、なぜ唐突にそうなるのか?

広島県議会の中では「疑問視」する声が渦巻いている。が、やはり議会の”長老”らの意向には抗えない。

…というわけで大崎上島のGL校設置も、広島みなと公園へのスタジアム建設も、後ろでは同一人物が糸を引いていたりする。「だから広島はダメなんですよ」という関係者の声も今のところは大きな流れにはなりにくい。

中国新聞も大崎上島のGL校問題では記事に「解説」をつけ「県議会から開校ありきだ、の批判が相次いだ」などの正しい情報を掲載し、マエケン顔負けの!?鋭い牽制球を投げている。根は同じの広島みなと公園の方は牽制球なし”フリーパス”を通しているが…。

広島はこれまで何度も同じことを繰り返してきた。そのツケは広島の子どもたちに回ってくる。

1993年開港の広島空港。当時、声高に繰り返された「臨空タウン」計画など夢のまた夢…。その開発は凍結され現在、空港周辺には場外馬券場以外に何もない。空港利用客も頭打ち。アシアナ航空のオーバーラン事故がそれに拍車をかけ、空港関連施設以外で唯一稼働していたホテルも閉鎖された。

”使えない”空港だから”使われない”。貧すりゃ鈍する。現在、ソウル発広島行は午前9時発の不便さMAX便となり、こんな時間帯ではますます敬遠されるばかり。客はみな岡山、福岡に奪われた。だが、こうしたマイナス情報を新聞、テレビなどのマスメディアは発信しないことになっている。

広島空港移転問題でもやはり候補地が4カ所あがり「気象条件」などをよく「比較」して今の三原(当時は本郷)に決まった経緯がある。しかし行けば分かるが夏など霧だらけ。あれじゃ、今度またいつオーバーランがあっても不思議ではない。まさに欠陥空港。山陽自動車道渋滞のたびに利用者は不便を強いられるし、仮に大地震で高速道路網が寸断されれば孤立して使いモノにならない。

その当時にはすべてが輝いて見えた?「新空港」。「本郷」本決まりとなって広島県の幹部までもが空港周辺の土地を買い漁ったという話もある。その様は、先ごろ移転問題に決着に”パワープレー”が使われた「安佐市民病院問題」や「広島みなと公園でのサッカースタジアム建設問題」に酷似している。

病院やスタジアム。大きな器を作ったり、交通インフラを整備することで土地の値段が上がり誰かが儲かる。安佐市民病院では可部線延伸化、広島みなと公園の方は広電グループのホテルや車両基地も含めた大規模なものが予想され、その影響で線路沿いの土地などの値段が跳ね上がる。

広島空港の話題のついでに言うと、空港よりは広島市内に近い広島大学に内包する諸課題も根が深い。

1973年の総合移転決定から今年で43年にもなるが、いまだに本学部”跡地”は大半が空地のまま。越智光夫学長がトップに立って以降、最近の大学側の動きを見ていると、ますます広島回帰の流れが加速しているように感じられる。広島市や大学関係者のことを考えれば、それは正しい方向にあると言えるだろう。

「自殺」や「交通事故」多発の国立大学…。やはりマスコミはこうした情報もスルーする。一方で、インターネット上にアップされるものを全部消去することはできない。

 

それと別次元のようで、同じ次元の話…。
オバマ大統領があす、広島にやってくる。

原爆ドームもオバマ大統領を迎えることになる。

長崎には原爆ドームのような象徴的な構造物が残念ながらない。

原爆ドームも残すことに反対する声が多かった。危険だという人もいれば、見るたびに心が張り裂けそうになる、という被爆者の訴えもあった。当然だ。また、広島市も経済的な負担が大きく保存には消極的だった。アメリカの目もあったに違いない。政府から広島に圧力がかかったとしても何ら不思議ではない。

しかし、被曝し亡くなったひとりの女子高校生の日記にはこう記してあったという。

「あの痛々しい産業奨励館だけが、いつまでも、おそるべき原爆のことを後世に訴えかけてくれるだろう」

人々はその「声なき声」に賛同し、やがて保存運動や市民募金が始まった。「永久保存」となった今、人類初の原子爆弾使用者側の大統領を迎えるのにこれほどふさわしい存在はない。広島の心が過去と今と未来を繋いでいる。

カープだってそうだ。廃墟の街に新球団。それも儚い運命にあった。資金なし、戦力なし。合併問題がすぐに持ち上がったが「市民の夢を壊すな」と人々は声をあげ、「球団消滅」の話を進める旅館に押し寄せた。

極論になるが、黙って国や県や市の方針に従ってばかりいるとオーバーランした機内で命すら失いかねない。人通りのない学生アパートで不安な夜を過ごし、JR以外にアクセス手段のない病院への利用者からは時と場合によっては救急出動要請が殺到するかもしれない。

我々もそろそろ、広島がこれからどうあるべきか、について直接、行政なり関係者なりに対して声をあげる時期に来てはいないか?

「あんなところに誰が大学や空港を持って行った!」

5年先、10年先にはすぐに結果は出てしまう。その時、そう苦々しい口調でつぶやいたところであとの祭りである。松井市長も湯崎知事ももう我々の目の届かない存在!?になっている。

我々はこの広島を終の棲家とすると同時に、世界恒久平和の象徴として”維持管理”していく責任の一端を、生まれながらにして背負っている。

広島新サッカースタジアム取材班

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