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2017年03月13日
編集部

整理券もオークション、学生バイトも動員…チケット完売続出のマツダスタジアム「熱狂」の先に…

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昨年のファン感謝デー開門前、まさに「熱狂」的人気(トップ画像説明)

 

「3月1日の時点で一般のファンを対象にしたチケットはいったいどれだけあったのですか?」

瞬く間にチケット売り切れが続出したマツダスタジアム窓口での販売を語ろうとすれば、ひろスポ!に届いたこの声に応えるべきだが、そうした数字は持ちあわせていない。

だが、ファンからのメールによれば、3月1日のマツダスタジアムでのチケット発売を前に、すでに相当数のチケットがフィックスされることだけはわかる。

正式に発表されたものではないが、まったく的外れではない。具体的には以下のようになる。

・黒田人気で初めて完売した2015年から今回で3年連続完売の年間指定席。その数、およそ8300席はキャンセルが非常に少ないため、一般への発売はなし。で、2月最初にひとり当たり1試合10席の優先販売あり

・スポンサーへの配分チケット、地元放送局などへの配分チケットなどなど、その総数枚数は皆目、見当がつかず。

・カープファンクラブのチケット枠、抽選でチケットを購入。

・コンビニ、プレイガイドなどでの発売分。

・対戦球団ファンクラブへの優先販売枠。

これらの総数を除した分がマツダスタジアムの窓口で3月1日に発売開始となり「3月1日夜の時点で「指定席はなくなり、ビジパフォ、内野自由ぐらいしか残っていなかった」(ファンの声、以下同)ということになる。

また、コンビニなどでの販売分においても競争は熾烈で、3月2日午前10時からの販売開始に対して「昼過ぎには思うような席が取れず、会社の上司からどこでもいいから抑えてと言われて、ひたすらいろいろな席を取った」という状況だったという。

「マツダスタジアムでの公式戦はほぼ全試合応援に行く」という広島市内在住のファンによれば「去年の6月か7月あたりからおかしな流れになりだした。その時点で8月、9月のチケットがどんどん売り切れて行った」という。

クライマックスシリーズ出場、そしてリーグ優勝に向けて盛り上がるのは当然だが、そのあと、NHKがクローズアップ現代+でその実態の一端をクローズアップする、という状況が生まれた。

こうした中ではトラブルめいたことも次々に起こる。だが「物的証拠がないからそれを阻止するのは難しく、罰則もない。けっきょく何をやってもいい風潮になる、もちろん一部の人たちですが…」となる。

「何をやってもいい」から「整理券待ちの列に大学生バイトを動員」したり「整理券自体をオークションで売りさばく」ようなことになったりもする。

「過熱」と「熱狂」。両者は意味合いとしては異なるが、いずれにしてもその中にいる人たちとそうでないファン、市民のそれこそ”温度差”は大きく、また「熱狂」の果てにどんなことになるか、はだいたい歴史が証明してもいる。

ファンサイドからはもう何年も前から再三、「不正防止、トラブル防止の策を講じて欲しい」という声が球団サイドにも、そして広島市にも届けられている。しかし「管轄の問題などもあり、話がなかなか進まない」という。

これはほんの一例であるが「昨年春、重大人身事故のあったマツダスタジアムすぐそばの見通しの悪い三差路、何度も広島市に信号機をつけるよう要請したのですが、いまだに実現せず」となっている。広島市民の生命や安全の問題であっても具体策がとられない。

マツダスタジアムを取り巻く環境は、ハード、ソフト両面で諸課題を抱えつつ今季は連日、3万人を超えるファンを迎えることになりそうだ。と同時にインターネット上では、マツダスタジアムのあらゆる席種がオープン戦、公式戦とも売り出され、どんどん取り引きされている。

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