みんなで、必ずB1へ行くんだ…、第4クォーター開始早々、ターンオーバーからのファストブレイク(速攻)ジャンプした北川弘にパスが渡り、そのまま2Pシュートが決まってアリーナが沸き返る…(トップ画像説明)
広島ドラゴンフライズは5月7日、広島サンプラザホールでB.LEAGUE B2最終節、最終戦となる愛媛オレンジバイキングス 戦に臨み、111-77で勝って、プレーオフ進出を決めた。
広島ドラゴンフライズより30分前にスタートした香川ファイブアローズ対熊本ヴォルターズの試合は87-86で香川ファイブアローズが勝利。最終戦まで広島ドラゴンフライズとプレーオフ進出切符のワイルドカードを争った熊本ヴォルターズの執念も、自力Vのなくなった状況下では一歩及ばなかった。
「広島ビジネス倶楽部」プレゼンツのレギュラーシーズンラストマッチ、プレーオフを懸けた一戦にはクラブ史上2番目となる4017人がスタンドを埋め尽くした。
広島ビジネス倶楽部の松村公市名誉代表(中央右)
勝てば、文句なしのプレーオフ進出。異常な熱気のアリーナの空気に後押しされ広島ドラゴンフライズは第1クォーター24-20でリード。それでもタイムアウトでは、佐古賢一ヘッドコーチが細かく選手に指示を伝えた。
第2クォーター開始2分半過ぎに26-26と追いつかれ、その後は愛媛オレンジバイキングス の運動量が増して、一進一退の攻防へ。残り2分12秒で山田大治のレイアップが決まり35-33。その1分後には朝山正悟がフリースローを3本とも沈めてアリナー席は大興奮…。47-39で前半を折り返すと、さらに声援もオンザコートもヒートアップ
フリースローを確実に沈めていく#2朝山正悟
そして勝負をイッキにつけたい広島ドラゴンフライズはコナー・ラマートのインサイド、どんどん仕掛ける鵤誠司の動きで勢いを加速させていく。
56-43となって、たまらず愛媛オレンジバイキングス はタイムアウト。タフショットを決め巻き返しを図る相手もシーズン勝率5割を懸けた戦いだけに簡単には引き下がらない。打ち合いのまま76-57で最終クォーターへ。
攻める広島ドラゴンフライズ、守る愛媛オレンジバイキングス
ここから仲摩匠平のドライブ、ダニエル・ディロンのドライブで愛媛のディフェンスを突破した広島ドラゴンフライズはここから怒涛の攻撃でプレーオフに突き進む。アリーナに交錯する大声援が、打ち合いの展開で広島に味方する。ディロンのファストブレイクからアジーズ・エンダイが豪快なダンクを決めてさあ、あとは勝利の瞬間を待つだけ。
30点差をつけて第4クォーター、オフィシャルタイムアウトへ、残りあと5分…
ベンチも総立ちで激戦を見守る、そして、最終的には全12人がコートへ
昨年9月にスタートしたB.LEAGUE 元年、60試合の長丁場のラストクォーターにすべてを込めて、今季2番目、大量111得点の手ごたえとともに、ついに広島ドラゴンフライズは、そして広島ドラゴンフライズにかかわるすべての人々は、B1への挑戦権をその手に引き寄せた。
勝利の瞬間…
ゲーム後、広島ビジネス倶楽部マンオブザマッチに選ばれた佐古賢一ヘッドコーチと朝山正悟キャプテンがあいさつ。朝山キャプテンは「みなさん、最後まで一緒に戦ってくれますかぁ?絶対1部へ行きましょう!」と呼びかけた。
プレーオフ、セミファイナル。勝てばB1昇格が決まる次なる”決戦”は5月13日、14日の土日に島根県松江市総合体育館で開催される。2勝先勝方式で1勝1敗の場合は2日目に休憩を挟んで決着をつける。勝てば、5月20日(土)に国立代々木競技場第二体育館であるファイナルに進む。
満員のアリーナ席に「絶対に1部に行きましょう」と呼びかける朝山キャプテン
スタッフも整列、右端から寛田司チームドクター、森田憲吾チームトレーナー、高橋大輔ストレングスコーチ(ともに飛翔会グループ)左端から池野雄人ヘッドマネージャー、平岡咲菜チームマネージャー(ともに広島ドラゴンフライズ)
ブースターにあいさつして回る佐古ヘッドコーチ
ハイタッチで勝利の喜びを分かち合う
B.LEAGUE B2 第30節
広島ドラゴンフライズ111-77愛媛オレンジバイキングス
1Q:24-20
2Q:23-19
3Q:29-18
4Q:35-20
今シーズン成績:46勝14敗 ☆B2プレーオフ進出決定!
マンオブザマッチ:佐古賢一HC
会場:広島サンプラザホール
入場者数:4017人
広島ビジネス倶楽部の代表世話人、新宮勝則さんからマンオブザマッチの目録を受け取る佐古ヘッドコーチ(中央右)
医療法人社団 飛翔会ベストエンターテイメント賞のコナー・ラマートは1試合平均12・6得点でチーム得点王
【スターター】
広島:#2朝山正悟、#5山田大治、#18鵤誠司、#21コナー・ラマート、#24田中成也
愛媛:#1中島良史、#13俊野佳彦、#16笠原太志、#22ジョシュア・クロフォード、#75赤土裕典
主なスタッツ
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#0アジーズ・エンダイ24点
#21コナー・ラマート20点
#12ダニエル・ディロン13点
#11北川弘12点
#18鵤誠司11点
#24田中成也11点
◆リバウンド
#0アジーズ・エンダイ 8リバウンド
#5山田大治5リバウンド
#18鵤誠司5リバウンド
◆アシスト
#12ダニエル・ディロン7アシスト
#18鵤誠司5アシスト
愛媛オレンジバイキングス
◆得点
#13俊野佳彦 23点
#22ジョシュア・クロフォード19点
#16笠原太志14点
#21ローレンス・ブラックレッジ11点
◆リバウンド
#21ローレンス・ブラックレッジ6リバウンド
#22ジョシュア・クロフォード6リバウンド
#16笠原太志5リバウンド
広島ドラゴンフライズ・佐古賢一HC
今日は各Qしっかりとリードを奪えて粘り強いところを見せられた。ディフェンスのコミュニケーションミスで前半は良いシュートを決められた部分もあったが、全体を通じてリズムも良かったし、決めるべき選手が決められた。ゲーム前はインサイドのラマート、エンダイの部分を気にかけていたが、その不安を払拭するぐらい特にエンダイは前半でいい働きをしてくれた。
77失点というのは取られすぎた感じはあるが、リバウンドから走られたり、質の悪いターンオーバーは少なかったと思う。全てはプレーオフのためにあるぐらい、プレーオフ出場と、B2優勝を目指してやってきた。我々はチャレンジャーなので、気持ちと身体の両面で良い準備をして、思い切りやって島根を倒したい。
会見でほっとした表情を見せる佐古ヘッドコーチ
広島ドラゴンフライズ・朝山正悟
素直にホッとしている。負けたら終わりの中で80分間自分たちのバスケが出来、良い形でプレーオフに臨める。一年間、広島のファンの後押しを受けて、これまでの歴史の中でも飛躍的に知名度が上がってきている。今日もこんなにも多くのファンに来て頂いて、この恩返しをしないといけない。持てる力すべてをかけて、ファンの後押しを背負って、一緒になって大一番で勝ちたい。
広島ドラゴンフライズ・田中成也
前半は拮抗した中で、ハーフタイムに3Qの出だしで勝負を決めにいこうという話をしていた。結果、そのような展開でゲームをすることができ良かった。今は自分のプレーに集中出来ている。僕らのほうが強いということを島根で見せつけたい。やれることはやって、勝つだけ。そして最後まで楽しんでプレイしたい。
会見に臨む田中成也
愛媛オレンジバイキングス・河合竜児HC
ゲームに関しては、昨日と違い満足しています。前半を一桁のビハインドで終えて、後半も苦しい展開になってからも選手が最後までしっかりと戦う姿勢をみせてくれた。クレイグが怪我している中で精一杯のプレイを見せられたと思う。60ゲームをしっかりと戦って、特にディフェンス面での成長を感じるし、B2西地区の強豪がひしめく中で29勝31敗という成績は誇れる結果だと思う。開幕の頃とくらべて広島に対しての差を詰めることができた選手にご苦労様と言いたい。
愛媛オレンジバイキングス・河合HC