明治安田生命J1リーグ第16節(6月25日)
サンフレッチェ広島はエディオンスタジアム広島で大宮アルディージャと対戦、後半に3点を奪われて0-3で完敗した。
サンフレッチェ広島は勝ち点10のままで17位も変わらず。最下位のアルビレックス新潟が鹿島アントラーズに0-2で負けたため、最下位転落は免れた。
しかし”直接対決”に勝って追い越すはずだった大宮アルディージャは勝ち点を14に伸ばし16位から15位に浮上。
首位を行く柏レイソルに1-2で敗れたコンサドーレ札幌が勝ち点12のまま15位から16位に後退した。
前節14位のヴァンフォーレ甲府は0-1で清水エスパルスに敗れ、勝ち点15のまま14位をキープしている。
サンフレッチェ広島の完封負けはこれで8度目。16試合のうちの実に半分で、かつてのJ1王者が相手の思う壺…というようなディフェンスをやられている。
さらに塩谷をも海外移籍で失うことになった守りの破たんも顕著であり、この試合では大宮アルディージャの11本を遥かに上回る21本のシュートを放ちながら”攻撃は最大の防御”となっていない。
試合後、森保監督は「責任は私にある」としたが、指揮官の続投をクラブ側が決めたからには、サポーター、クラブ、さらにはこれが一番のカギを握る存在なのだが、広島市・広島県も一緒になってこの危機を乗り越えるしかない。
粉々になった感のある意地とプライドのかけらを拾い集めてもう一度、サンフレッチェ広島という型枠の中に押し込み、ピッチ上でのよりシンプルな修正を行うことは当然ながら、7月21日から4週間の「2017登録期間」で、「失点しない」そして「得点を取る」補強を確実に行えるか、どうか…。
Jリーグ発足の時代からサンフレッチェ広島も見てきた在京新聞の記者のひとりは、この日の大宮アルディージャ戦を取材したのち「地力は間違いなく上、補強がカギになる」と言い切る。
ただ、アルビレックス新潟も、大宮アルディージャも、ヴァンフォーレ甲府も、過去3シーズンで16位以下の争いを経験しており、そういう意味では”生きるか死ぬか”の修羅場での耐性に優れている。
そんな”毛色”の違うライバルたちとの直接対決でも後塵を拝していてはこのまま取り残される一方だが、その流れに抗い”本来の輝き”を取り戻す時はいつ来るのか?
リーグ戦折り返しとなる次節の相手は、同じく3連敗中の浦和レッズ(7月1日、埼玉スタジアム2002)、相手にとって不足は、ないのだが…