マツダスタジアム、ビジターパフォーマンス、2017年10月23日撮影(トップ画像)
2015年5月16日、マツダスタジアム。この日のDeNA戦では関東、東海、関西のカープファンを貸切新幹線でスタジアムに広島球団が「招待」、カープファンはビジターパフォーマンス席で応援した。
ひろスポ!ではこの一件について何度か関連記事を綴ってきた。「ビジパフォの呪い」という言葉も生まれた。
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ところで野村前監督が広島を指揮した2010年から2014年までと、2015年5月16日以降、イコール緒方監督の広島では、レギュラーシーズンの対DeNA戦成績に大きな開きがある。
2010年 15勝9敗、勝率.625
2011年 17勝7敗、勝率.708
2012年 16勝6敗2分け、勝率.727
2013年 13勝11敗、勝率.532
2014年 15勝8敗1分け、勝率.612
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2015年 10勝15敗、勝率.420
2016年 13勝12敗、勝率.520
2017年 12勝13敗、勝率.480
セ・リーグ連覇を果たした広島は今季、DeNAだけに負け越した。ただ、マツダスタジアムでは6勝5敗と勝ち越していた。とはいえマツダスタジアムでの今季の広島の勝敗はレギュラーシーズントータルで48勝20敗。DeNAがいかにマツダスタジアムで健闘していたかがわかる。
そしてCSファイナルステージでも、DeNAは昨季1勝しかできずに敗れ去った悔しさをぶつけるように怒涛の3連勝で”その”マツダスタジアムで王手をかけた。
今季、レギュラーシーズン11戦でマツダスタジアムのスタンドに打ち込んだのはウィーランドだけ。そのウィーランドはこの日(10月23日)のCSファイナル第4戦で初回3失点のあと踏ん張り、打っては1安打2四球。五回、広島先発の薮田から先頭打者で選んだ四球が呼び水となりDeNA打線は3点を奪って4対3と試合をひっくり返した。
先制すれば勝率100パーセントだったそれまでの広島対DeNA、CSファイナルの常識をひっくり返すことに成功したのである。
四回、筒香がソロを放って反撃ののろしを上げたが、19日の第2戦でも九回、宮崎がブレイシアからソロを放っており、レギュラーシーズンとは違いDeNA打線からは効果的な一発も飛び出している。
2016年からDeNAを率いるラミレス監督にとっても2年連続の広島とのCSファイナルはまさに執念を燃やす舞台なのだろう。マツダスタジアムに乗り込んでからの采配も面白いようにハマっている。
そのひとつがこの日見せた今永の七回投入と、今永を打席に立たせての八回続投。昨年のCSファイナル第4戦では初回に6点を失い悔し涙を流した左腕に、その悔しさを晴らす最高の舞台が与えられたことになる。結果は打者6人パーフェクトの3奪三振。
冷たい風の吹く月曜日のナイトゲーム。この日のビジパフォには空席が目立ったものの、ベイスターズファンの声援が真っ赤な空間の一角で元気に響き渡っていた。