トップ画像は最終クォーター、残り0秒で、最後のショットを見守る田中成也(左から2番目)ら
川風の街、広島の、2018年の終わり、
平成最後の大晦日
その、タフショットは、奇跡への扉…
NHKBSで「ロストフの14秒」がオンエアされたばかり。でも、まさかこれほどの結末は…。この日の出来事は、チームに、広島の街に、その人々に、この先、どんな笑顔を届けてくれるでしょうか。
前日のGAME1。広島ドラゴンフライズ圧勝。ブースターの熱気にも圧倒された、と相手の指揮官。
ところが、この日は入りから違っていました。相手のキーマン、カレン・ルッソ選手が一番うまく動けるように、回りが絶妙の距離感で離合集散、あれよあれよで第3クォーター終了。その時点で57-74。カレン・ルッソ選手は31得点。
最終クォーターへ。
反撃開始!残り7:44で64-74、青森ワッツ、たまらずここでタイムを取ります。
そして相手も必死の反撃を試みる中、もうこのタイミングしかないという時に、そのタフショットが飛び出します。
打ったのは田中成也選手
この体勢とこの角度
でも…
その静かな背中の向こうで、ベンチとスタンドが歓喜、しています。
残り5:04、72-74になりました。
これで勝った、という瞬間が、どんな競技にもあります。それは、起こることのないはずのことが起こった時
広島の、日本のスポーツも、そうやって100年間以上の時を刻んできました。
残り3:42、76-76
そのあと、78-78、82-82で残り0:45
残り0:04から、朝山正悟選手のショット
これがリングに嫌われて、アリーナはもう極限状態、スタンド騒然
で、とうとう…
広島ドラゴンフライズここでタイムアウト
そして…
激戦過ぎて画像もブレ気味、右端に青森ワッツの北谷稔行ヘッドコーチ
残時計はもうゼロ。
でも、坂井レオ選手がファウルを取ってフリースロー2本が残りました。
試合後、尺野将太ヘッドコーチは言いました。
40分間相手にリードされて、うちがリードしたのは最後0秒だけっていう…と。
残り0秒でのフリースロー初体験の坂井レオ選手は、不思議とポジティブなイメージしかなかったと言います。
この画像の右下、身を乗り出すようにしてフリースローの行方を見守る田中成也の姿が…
1本目、この放物線が決まって2018年、広島スポーツのラストシーンはこの1枚になりました。
田中成也選手には、もう敢えて何も聞きませんでした。
このチームが誕生した時から、大きな夢を持って戦い続けることの価値と、たいへんさ困難さを、前回も聞かせてもらっているからです。
もちろん、このドラマには続きがあります。
スポーツでもっと幸せな広島へ
2019年、またたくさんの感動と興奮に出遭えますように…
B1昇格目指す広島ドラゴンフライズ、最後の一期生・田中成也の1年と5年と10年と…川風の街、七色の光#22(2018年9月18日掲載)
hirospo.com/pickup/49697.html
残り1分、田中成也逆転3P、4131人大入りのアリーナが沸き上がり、広島ドラゴンフライズ連敗ストップ(2018年12月8日掲載)
hirospo.com/pickup/51991.html