広島ベンチの続投判断が143戦目の勝利を逃した、画像はマウンド上で佐々岡投手コーチの話を聞くジョンソン
9月27日 ●1-4 中日、マツダスタジアム
通算70勝70敗3分け(24日にDeNAが確定、4位・阪神とのゲーム差1の3位)
18時開始・3時間5分・3万1837人
相手先発 小笠原○6回6安打1失点
本塁打 なし
出場登録 赤松
登録抹消 永川(24日)
一番センター西川
二番セカンド菊池涼
三番ライト鈴木
四番レフト長野
五番ファースト松山
六番サードメヒア
七番ショート三好
八番キャッチャー石原
九番ピッチャージョンソン●(27試合11勝8敗)6回3分の2、111球8安打4失点(自責4)
床田
菊池保
フランスア
勝てば3位とCS進出が決まる試合を落とした広島は勝率ジャスト5割でレギュラーシーズンを終了。貯金37、37、23でリーグ3連覇した圧倒的な強さは失われ、得失点差マイナス10、さらに交流戦最下位だったことを考えれば内容的にはBクラス。
開幕から躓き、早々に「優勝確率0パーセント」とされたことも痛かったが、残念だったのは「奇跡の逆転優勝」を目指した9月半ばからこの日までのラスト8戦。「総力戦」は掛け声倒れでけっきょく2勝6敗と散々だった。
巨人との直接対決で1勝1敗のあと、ヤクルト、DeNA、阪神に4連敗。19日の横浜スタジアムでDeNAに優勝への一縷の望みを絶たれると、21日には巨人の優勝が決まり、さらに24日にはDeNAの2位が確定した。
こうして迎えたこの日の最終戦。試合前には「野村、床田中継ぎ待機」「大瀬良も準備」などの記事が勇ましかったが、ふたを開けてみると、ジョンソン、床田、菊池保、フランスアという予想範囲の投手リレー。打線も中日先発の小笠原から暴投で1点を返すのが精いっぱいだった。
防御率1位争いの真っ只中にいるジョンソンはメンタル的に不安定で、前回、甲子園での阪神戦では2対0の六回、連続暴投で同点にされたばかり。
そこから中5日で臨んだこの日は二回に平田に適時打され先制されると、同点で迎えた七回、八番の木下に粘られた挙句、勝ち越し打を許し、直後の代打・堂上にレフトスタンドまで運ばれた。
ジョンソンは1年前のマツダスタジアムでも、そっくりな負け方をしている。ただし相手はソフトバンク。もう本当にあといがない、日本シリーズ第6戦での話だ。
四回にスクイズで先制され、五回にグラシアルのソロで0対2にされた。
打線はソフトバンク先発のバンデンハークの前に六回まで散発4安打。七回は武田、八回は嘉弥真、九回は森の前に無安打に終わった。
同じことを避けるためには最初から「前半はジョンソン、後半は大瀬良」と決めておくべきだった。大瀬良は今夏の球宴150キロ超え連発の剛腕ショーをやってのけている。打線ひと周りなら力で押していける。
五回の広島の攻撃は同点としてなお一死一塁。ここで三好が空振り三振に倒れたあとは、当然次打者・石原にもジョンソンにも代打。スイッチのタイミングだったのに、石原を打席に送って、暴投でメヒアが二進したあと見逃し三振、ジョンソンも遊ゴロ…
いろいろなことを期待してマツダスタジアムのスタンドを埋めたカープファンに、それぐらいの「総力」を披露してもバチは当たらないだろう。
試合後、緒方監督はあいさつの中で4連覇を逃したこと、最終戦に勝てなかったことを詫びていたが、ファンからは厳しい声も上がっていた。
なお、ここ2試合、防御率で気をもんだジョンソンは、けっきょく危うい状況にある。
登板前まで2・46だったジョンソンの防御率は2・59まで悪化。2位の中日・大野雄は2・63、3位の今永は2・71。
28日の阪神戦に予告先発する今永は、8回以上を無失点で投げ抜いた場合、ジョンソンを抜く。
そうなれば阪神は負ける可能性が高い。阪神が残り3試合で負けるか、引き分けた瞬間に広島のCS出場が決まる。
中日は29日、30日の阪神戦2試合を残しており、大野雄は状況を見ながらマウンドに上がるだろう。広島打線は今永にも大野雄にも今季は大いに苦しめられた。因縁は最後まで続く…(ひろスポ!・田辺一球)