相手4人を”引き連れて”攻め込むグレゴリー・エチェニケ(トップ画像)
広島ドラゴンフライズは10月16日、広島市東区のマエダハウジング東区スポーツセンターでライジングゼファー福岡と対戦、88-82のスコアで逆転勝ちして連勝を8に伸ばした。
広島ドラゴンフライズはシーズン開幕戦で信州ブレイブウォリアーズに敗れたあと負けなしの8連勝で通算8勝1敗、勝率・889。西地区首位をキープするとともに3地区合計でも勝率トップになった。
ライジングゼファー福岡は逆に1勝8敗、勝率・111で西地区最下位。
広島ドラゴンフライズはすでに第3節にアウェーでライジングゼファー福岡と対戦。85-77、88-84のスコアで連勝していたが、この日は第2クォーターを11-25のスコアで取られ、前半を終えて36-46と厳しい状況に追い込まれた。
昨年の今ごろ、広島ドラゴンフライズのユニホームに袖を通して地元ブースターの声援を受けていた村上駿斗も今やすっかりライジングゼファー福岡の指令塔として定着。その動きはキレ味抜群で、マークする田中成也も懸命にその動きを封じ込めにかかった。
田中成也と村上駿斗のマッチアップ
外からも攻めてくるライジングゼファー福岡
前半、広島ドラゴンフライズのディファンスは完全に押され気味
ハーフタイムには堀田剛司ヘッドコーチが10点ビハインドからの巻き返しの策を指示。それを的確に実践したことでライジングゼファー福岡のオフェンスから鋭さが失われ。第3クォーター残り4分44秒でトーマス・ケネディが3pを沈めて50-50の同点とした。
ライジングゼファー福岡はここでたまらずタイムアウト。しかしその後もグレゴリー・エチェニケのパワフルなオフェンスなどで相手にプレッシャーをかけ、61-62と互角の展開で最終クォーターへ。
最終クォーターでは開始早々から広島ドラゴンフライズの”らしさ”が出て、残り4分59秒、オフィシャルタイムアウトの時点で76-67とゲームの主導権は広島ドラゴンフライズへ。ライジングゼファー福岡の必死の反撃を振り切った広島ドラゴンフライズに会場を埋め尽くした1,500人を超えるファンから大歓声が送られた。
B2第5節
広島ドラゴンフライズ 88-82 ライジングゼファー福岡
1Q:25-21
2Q:11-25
3Q:25-16
4Q:27-20
入場者数:1,591人
おりづる賞:#1トーマス・ケネディ、村上駿斗(ライジングゼファー福岡)
MOM:#8グレゴリー・エチェニケ
おりづる賞はトーマス・ケネディと村上駿斗
【スターター】
広島:#1トーマス・ケネディ、#2朝山正悟、#8グレゴリー・エチェニケ、#24田中成也、#30古野拓巳
福岡:#1村上駿斗、#7ニック・ウォシュバーン、#15青木ブレイク、#23ショーン・マーシャル、#24石谷聡
主なスタッツ
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#8グレゴリー・エチェニケ 31点
#1トーマス・ケネディ23点
#2朝山正悟 12点
◆リバウンド
#8グレゴリー・エチェニケ 17リバウンド
◆アシスト
#1トーマス・ケネディ 6アシスト
◎ライジングゼファーフクオカ
◆得点
#23ショーン・マーシャル 24点
#1村上駿斗 17点
#7ニック・ウォシュバーン 14点
◆リバウンド
#7ニック・ウォシュバーン 10リバウンド
ゲームレポート
・第1クォーター
本日のスターターにはケネディ。まずエチェニケのフリースローを決め朝山も3Pで得点。福岡は#7ウォシュバーン、#15青木がジャンパーを決める。広島は古野の3Pや岡本がレイアップを決めリードを奪う。25-21。
・第2クォーター
リードを広げていきたい広島だったが、開始から福岡#7ウォシュバーンにAND1や#1村上にジャンパーと連続得点を許す。福岡に逆転を許し、朝山がファストブレイクやケネディのセカンドチャンスで粘るも、36-46。10点ビハインドで後半へ。
・第3クォーター
広島は開始から朝山が3Pを成功し、ケネディも3Pで得点。インサイドではエチェニケがAND1を取りバランス良く得点し、リバウンドから良い流れでオフェンスへ持ち込む。
福岡は序盤に#23マーシャルがジャンパーを決めるもなかなか得点が続かず苦しい展開に。残り4:44、50-50。ついに広島が同点に追いつく。
ケネディの3Pやエチェニケの連続得点があるも福岡#8薦田に3Pを確実に決められ、61-62。クロスゲームの展開へ。
・第4クォーター
開始に#8薦田に3Pを決められるも小澤が3Pを成功し、岡本もスティールからファストブレイクを決めハードなディフェンスでチームを牽引する。福岡は#31城宝がスティールからファストブレイクを決めるもなかなか良い流れを掴めない。
広島はエチェニケのダンクや古野が3Pを決め残り4:59、76-67。さらに福岡のターンオーバーから朝山がファストブレイクを決めるも、#1村上に3Pとレイアップと連続得点を許す。残り3:15、78-72。
再び#1村上に3P、レイアップを許し残り26秒86-82まで追い上げられるも逃げきり勝利。88-82。
前半にディフェンスが機能せずリードを許すも、後半はディフェンスを立て直しリバウンドから良い流れでオフェンスへ入れた。連勝は伸ばせたものの、まだ修正点は残る。
後半に見せたディフェンスを序盤から持続してくことが今後のゲームでも重要になる。
堀田剛司ヘッドコーチの話
疲れました。喉がすごい痛いです。叫んで…こういうゲーム展開は予想していなかったので。前半はディフェンスがほんと、悪かったですし、特にインサイドでやられるシチュエーションが多くて、ハーフタイムではディフェンスがソフトだよというのは伝えて、もっと強度を上げてプレッシャーをかけ簡単なパスをさせないようにしていこうと伝えました。
で、第3クォーターは選手たちの気持ちがイッキに入りましたね。けっきょくはそこだと思います。気持ちの入りようしだい。現状は、危機感を持つと強いです。やっぱり危機感ない時は悪い流れになっていく。今後直していかないと勝てる試合も落としていくことが考えられます。もう一度、最初からやり直しかな、と思います。はい。
ゲームのあとスタンドを埋めたブースターとハイタッチ
試合後、揃って会見に臨んだグレゴリー・エチェニケ(左)とトーマス・ケネディ