画像はマツダスタジアムで自撮りする外国人カップル
緊急連載、広島の新サッカースタジアムキャパ3万人でいいのか?50年先見据え4万人規模必要の声上がる
上記サブタイトルの緊急連載は今回でもう20回目になる。
その第8回が次のタイトル。
浦和5万人越え2回、豊田・ヤンマー・日産・味の素4万人越え、でも赤字垂れ流し多数、マチナカ収益モデルは広島!と言われるように…((2019年12月2日掲載)
hirospo.com/pickup/61469.html
この記事の中で、日本経済新聞が2016年2月に紹介した以下の記事について紹介した。
五輪後の新国立、稼げる施設に まず大胆な決断を
編集委員 北川和徳
www.nikkei.com/article/DGXMZO97409400Y6A210C1000000/
ここでは、ひろスポ!が前回、表にした次の10のスタジアムについて言及している。それは先ごろ、報道陣に公開され華々しくデビューした新国立競技場を成功させるためでもある。
ここで対象となったスタジアムはFIFAワールドカップ2002 Korea/Japan 日本会場となった10カ所。W杯仕様だから当然、いずれも巨大スタジアムだ。
観客席で言えば7万人以上と6万人以上と5万人以上が1カ所ずつ、4万人以上が6カ所、3万人以上はノエビアスタジアム神戸だけだ。
以下、その主な数字をまとめてみた。
2014年度の調べで、収支が+なのは、日本ハムファイターズと北海道コンサドーレ札幌がホームスタジアムにしている札幌ドームだけ、となっている。
収支だけを見れば2002年、日本は負の遺産を抱え込んだことになる。
政令指定都市にあるスタジアムだろうが、日本を代表する都市の横浜市であろうがみな赤字。日本ハムファイターズに逃げられることが決まっている札幌市もやがて同じ運命にある。
広島の新サッカースタジアムを語る時、「365日賑わう」という表現が用いられたりするが、そんなスタジアムは10分の0。それは極端にしても稼働日が100日に満たないスタジアムが6カ所ある。
入場者数が100万人を超えるのはプロ野球開催の札幌ドームと最大の自治体である横浜市の日産スタジアムだけ。ビッグクラブの浦和レッズが仕様する埼玉スタジアム2002がこれに続く。
日韓W杯の遺産が抱える諸課題を分析、研究して今、国家プロジェクトとして進められているのが「スタジアム・アリーナ改革」である。「スポーツを核とした街づくり」や「周辺エリアのマネージメント」。その中核となる交流拠点が「スマート・ベニュー」という考え方だ。
いい例えが思い浮かばないが、ガラケーから最新のスマホへ?というぐらいの”進化”がこれからのスタジアムには求められる。いや、場末のスナックから、国籍も年齢も置かれている状況にも関係なく人々が集う複合ゲストハウスくらいの違いか?
もちろんそのためにはマチナカでないと意味がないし、マチナカなら赤字率ほぼ100パーセントのW杯負の遺産とはまったく対照的な「ベネフィット」を、地域住民や来訪客に長き将来に渡って提供し続けることも可能になる。
以下、この表の見方
スタジアム名(別称があれば併記)
所有者・管理運営者・観客席数
2002年4月から2015年10月の間のサッカー代表戦試合数、数字は重複(収容率8割以上・同9割以上)
稼働日・入場者数(単位万人、1000単位四捨五入)
+は収入-は支出、収支差
指定管理料(単位億円)
収支差+指定管理料(単位億円)
札幌ドーム
札幌市・(株)札幌ドーム・41,484席
代表戦5(4・4)
稼働134日・266万人
+37・2 -32・3 +4・9
指定管理料なし
+4・9億円
ひとめぼれスタジアム宮城(宮城県総合運動公園宮城スタジアム)
宮城県・宮城県スポーツ振興財団とセントラルスポーツグループなど・49,113席
代表戦4(3・3)
稼働119日・16万人
+3・4 -9 -5・6億円
指定管理料+5・7
+0・1億円
鹿島県立カシマサッカースタジアム
茨城県・(株)鹿島アントラーズエフ・シー・40,301席
代表戦1(0・0)
稼働76日・35万人
+2・4 -2.9 -0・5億円
指定管理料+0・6
+0・1億円
埼玉スタジアム2002
埼玉県・(公財)埼玉県公園緑地協会・63,700席
代表戦27(22・16)
稼働52日・96万人
+5・9 -8・8 -2・9億円
指定管理料+3・2
+0・3億円(スタジアム含む全体)
日産スタジアム(横浜国際総合競技場)
横浜市・横浜市体育協会、横浜F・マリノス、管理JV共同企業体・72,327席
代表戦19(14・5)
稼働78日・104万人
+2・3 -7.5 -5・2億円
指定管理料+4・7
-0・5億円
デンカビッグスワンスタジアム(新潟県立鳥屋野潟公園新潟スタジアム)
新潟県・アルビレックス新潟、都市緑化センターグループ
代表戦7(6・6)
稼働81日・56万人
+1・2 -3・1 -1・9億円
指定管理料+2・0
+0・1億円
静岡県小笠山総合運動公園エコパスタジアム
静岡県・静岡県サッカー協会グループエコパハウス
代表戦5(3・1)
稼働142日・30万人
+2・2 -8・1 -5・9億円
指定管理料+6・1
+0・2億円
ヤンマースタジアム長居(大阪市長居陸上競技場)
大阪市・長居公園スポーツみどり振興グループ
代表戦11(11・4)
稼働108日・56万人
+4・0 -6・0 -2・0億円
指定管理料+3・0
+1・0億円(タジアム以外の施設も含む)
ノエビアスタジアム神戸(神戸市御崎公園球技場)
神戸市・神戸ウイングスタジアム(株)
代表戦4(4・3)
稼働92日・43万人
+4・0 -6・1 -2・1億円
業務委託料+2・4
+0・3億円(タジアム含む全体)
大分銀行ドーム(大分スポーツ公園総合競技場)
大分県・(株)大宣
代表戦5(4・3)
稼働79日・45万人
+0・1 -3・8 -3・7億円
指定管理料+3・7
+-0(スタジアム以外の施設も含む)